
コンサルティング業界の規模の拡大に伴い、その人気も拡大している。
一方で、コンサルタントの仕事への理解はまだまだ浸透していないように感じる。
コンサル志望者に向けたコンサルタントの仕事内容のリアル
コンサルティングファーム各社もブランディング能力に長けており、より魅力的に仕事内容も見せているが、それを鵜呑みにしては、実際に入社した際にギャップに苦しむことになる。
そこで本記事では、現役コンサルタントの筆者が、コンサル志望者やこれから入社するという人に向けて仕事内容のリアルについてご紹介する。
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コンサルの仕事に対するよくあるイメージ
1. 地頭主義
コンサルでは、選考プロセスにおいて「地頭」の良さというのが高く求められる。
実際の仕事においても、目に見える商品がなく人財こそが商品であるコンサルティング業において、「地頭」というのがとても重要であるように思われている。
年齢も経験も関係なく、「地頭」の良いキレキレの若者が存在感を発揮しているといったイメージを持っている人も多いのではないだろうか。
2. 若くして経営者に提言できる
新卒で事業運営経験のない若者がコンサルティングファームに入社することが一般的になり、社内的な評価を積み上げて若くしてマネージャーやパートナーになる人も決して少なくないだろう。
そうしたファーム内での昇格制度の仕組からか、ファクトに基づき導き出した提言は、その提言自体に価値があり、年齢は関係ないというイメージを持つ人が多い。
それはすなわち、若くして百戦錬磨である大企業の経営者に対して提言できると言ったイメージである。
コンサルの仕事のリアル
1. 経験という価値
新卒でコンサルティングファームに入社した人や、事業会社で数年の経験しかない人は「コンサルティング業に大切なことは『経験』ではなく『ファクト』である」と教え込まれる。
実際、ファクトベースのコンサルティングで多くのクライアントに価値を提供しているという事実はあるものの、だからと言って経験が不要ということにはならない。
新卒でコンサルティングファームに入社した筆者も、「経営や事業運営の経験がない自分が、本当に価値ある提言をできるのだろうか」といった、多くの人が感じるであろうジレンマと何度も戦った。
マッキンゼーを経て、コンサルティングファームであるフィールドマネジメントを創業した並木氏も、著書にて以下のように語っている。
やはりファクトに基づいた分析よりも、50年の経験からの、時には勘と思えるコメントの方が重視されがちでした
『ズラシ戦略 今の強みを別のマーケットに生かす新しいビジネスの新しいつくりかた』
2. 年功序列
コンサルティングファーム内では年齢など関係なくても、多くのクライアントは年功序列の文化である。
そうした中で「若くして経営者に提言できる」という思い込みは危険であり、時には「出しゃばるな」といった無言の圧力もある。
前述の並木氏の著書でも以下のように書かれている。
欧米だと、ハーバードやオックスフォードを卒業したばかりの若者が切れ味鮮やかな分析をして、現役経営者を唸らせるなんてシーンが多々あるようです。
マッキンゼーでも多くの海外パートナーたちからそのような話を聞きました。
しかし、日本はなんと言っても年功序列の国。
大企業の社長の前で、23歳の若者がプレゼンするなんて機会は、欧米と比べてそもそも少なかったと思いますし、その場にいても役割は資料の配布とメモ取りだったりで、発言できることはレアでした。
仮にそのとき神がかったコメントを残したとしても、クライアント側、コンサルチーム側の両方に、若者は黙っていろという空気が漂うこともあります。『ズラシ戦略 今の強みを別のマーケットに生かす新しいビジネスの新しいつくりかた』
クライアントもやはり人間であり、若者とシニアとでは同じ提言でも聞こえ方が全く変わってくる。
そうした心情まで考慮できれば、「若くして経営者に提言できる」というのが多くのケースでは当てはまらないことが分かるだろう。
まとめ
コンサルに対して「地頭主義」「若くして経営者に提言できる」といったイメージを持っている人が多いが、「経験という価値」「年功序列」というリアルが見落とされている。
もちろん、プロジェクトの重要性やテーマ、対面するクライアントやコンサルチームメンバーによっても大きく異なるので、全てプロジェクトに当てはまることではない。
しかし、コンサルタントとしてクライアントに対して高い価値を提供することにコミットするのであれば、そうしたプロジェクトもあるというリアルを踏まえた上で、入社を決意する必要がある。
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加えて、国内最大手のリクルートがハイクラス向けとしてに展開するキャリアカーバーに登録しておくことも間違いない選択肢である。
エージェントに登録後はどのようなコンサル求人があるかや、今後のキャリア戦略について話し合ってみて頂きたい。
なお、最初の段階では複数のエージェントに登録することをおすすめしたい。
エージェントは転職活動を並走していくれる貴重なパートナーであり相性が非常に重要である。
また、残念ながらエージェントによって人の質も大きく異なるため、自分の目でしっかり見定めた上で1つのエージェントに絞ることをおすすめしたい。