あずさ監査法人はやばい?評判や激務の実態をインタビューから徹底解説

あずさ監査法人は、2003年に設立された日本の大手監査法人で、KPMGのメンバーファームとして「4大監査法人」の一角として位置づけられている。

本記事ではあずさ監査法人良い評判から「やばい」という評判まで忖度なく解説しているためぜひ参考にして頂きたい。

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横山 諒平
監修者

Flow Group代表取締役/コンサルタント

株式会社Flow Group代表取締役。慶應義塾大学経済学部卒業。
大学卒業後はデロイト トーマツ コンサルティング合同会社に入社し、製造業のクライアントを中心に中期経営戦略の策定やM&A実行支援、新規事業立案・立ち上げ支援に従事。
その後、株式会社リクルートライフスタイル(現株式会社リクルート)における事業戦略・予算策定、事業開発に従事。フリーコンサルとして独立後、2019年8月株式会社Flow Groupを創業。

コンサルマン
執筆者

コンサルマン

コンサルキャリア編集部。コンサルキャリアおよびコンサルマンは株式会社Flow Groupが運営しています。Twitterフォロワー1.9万人

本記事を作成するにあたっては、実際に現役・元あずさ監査法人社員複数人にインタビューを行っている。

本記事でわかること
  • あずさ監査法人がやばいと言われる理由
  • やばいと言われる理由の真相
  • あずさ監査法人の激務の実態
  • 現役・元監査法人トーマツ社員によるリアルな評判

あずさ監査法人への転職を目指す上ではおすすめのコンサル転職エージェントも参考にして頂きたい。

あずさ監査法人のやばい評判があがる理由

あずさ監査法人は「やばい」と言われることも多く、ネット上で度々ネガティブな評判が上がっている。

実際Googleで「あずさ監査法人 評判」と検索すると、関連キーワードとして「あずさ監査法人 やばい」が表示される。

あずさ監査法人_やばい
出所:Google関連キーワード

あずさ監査法人のやばい評判があがる理由について、現役・元あずさ監査法人社員複数人にインタビューを行った内容を踏まえて、徹底的に解説していく。

あずさ監査法人がやばいと言われる主な理由は以下の通りである。

  • 人間関係がドライだからやばい
  • 激務だからやばい
  • 交流が少ないからからやばい
  • 退職に対する対策がないからやばい

現・元あずさ監査法人社員の実体験に基づくリアルな評判を解説しているためぜひ参考にしていただきたい。

あずさ監査法人は人間関係がドライだからやばい?

あずさ監査法人ではKPMGグループの日本法人であるが、社内の人間関係はドライで、殺伐としていてやばいという評判が挙がっている。

職場ではメンバーどうしの挨拶も無く、自分自身がアサインされているプロジェクトのメンバー以外の社員と話をすることがないとのことである。

噂では「会社は仕事をしに行く場所であり、遊びに行く場所ではない」と割り切る社員と、「もう少し、明るい気持ちで仕事がしたい」と感じる社員に分かれるようであるが、実際はどのようになっているのだろうか。

現場の社員に実態を聞いてみた。

社内全体がドライというわけではありません。ドライな人間関係を好む社員もいれば、アットホームな雰囲気を好む社員もいます。そして、お互いに仕事に対する価値観を認め合っていますね。どっちが良い悪いかではなく、どちらの考えも受け入れて、社員の方々は仕事をしていますよ。

現役あずさ監査法人社員A氏

ドライの基準が分かりませんが、少なくとも私が今まで参画してきたプロジェクトでは「人間関係がドライ」という印象は無かったですよ。雑談もしますし、ランチも一緒に行ったりしています。プロジェクトが終わると、飲みに行くこともあるので、噂ほどのドライ感は無いかと。(笑)

現役あずさ監査法人社員B氏

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また、コンサル業界自体が外から見えづらい業界であるため、転職前にリアルな実態を把握することも難しい。

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あずさ監査法人は激務だからやばい?

あずさ監査法人では、監査もしくはコンサルサービスというビジネスモデルの性質上、繫忙期等では長い労働時間を強いられることが多いようだ。

クライアントが納得するための成果物の品質を上げることは大切なことであるが、一方で、行き過ぎた品質へのこだわりは結果として現場の激務となり、社員の疲弊につながってしまう。

ここでは「あずさ監査法人は激務だからやばい」という評判について、ファクトを見ていきたい。

以下はあずさ監査法人と他の4大監査法人の残業時間を比較したものである。(出所:Open Work

ここでご紹介する平均残業時間はあくまでOpen Workにおける回答者平均である点はご留意いただきたい。

ファーム名 平均残業時間(h)
EY新日本有限責任監査法人 42.3
有限責任監査法人トーマツ 42.2
PwCあらた有限責任監査法人 37.8
有限責任あずさ監査法人 35.6

あずさ監査法人は他の4大監査法人と比較して、最も平均残業時間が少ないという結果となった。

平均残業時間が35.6時間程度は均すと1日2時間弱程度の残業時間であり、「あずさ監査法人は激務だからやばい」は言い過ぎと言えるかもしれない。

ただし、上記はあくまで"平均"であり、人や案件の状況によって状況が大きく異なるという点は留意が必要である。

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あずさ監査法人は交流が少ないからやばい?

監査業務を手掛ける事業部と、非監査業務を手掛ける事業部が異なる組織文化となっており、それによって部署間交流が一切なくやばいとの評判が出ている。

監査事業部は監査人材が多く、ある程度、人材を育成しようとする文化がある一方で、非監査業務はコンサル出身者が多く、人材育成の意識が低いようだ。

そうした文化の違いもあってか、部署間で交流し、案件・ノウハウの共有することはなく、単独で動いているとのことである。

ビジネスが複雑化し、単独の組織だけでは対応できない案件も出てきている中、部署間の交流・連携が無いと、更なる成長が難しくなるが、実態はどのようになっているのだろうか。

以前は、たしかに交流・連携に乏しい雰囲気があったようですが、近年では「そうも言っていられない」ということもあり、積極的に連携していると思います。監査事業部の社員が非監査業務を手伝うことがありますし、逆の場合もあります。お互いに連携しながら、新しいサービスを提供していかないと生き残っていけない時代ですから。

現役あずさ監査法人社員C氏

近年では、お互いにとって良い取り組みを真似して切磋琢磨していこうという動きが見られます。非監査事業部も監査事業部の人材育成の姿勢を取り入れようとしていますし、徐々に変革している印象はありますね。

現役あずさ監査法人社員D氏

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また、コンサル業界自体が外から見えづらい業界であるため、転職前にリアルな実態を把握することも難しい。

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あずさ監査法人は退職に対する対策が無いからやばい?

監査業界、および、コンサル業界に属する性質上、一定の退職者が出てくることは致し方無いが、一方で、あずさ監査法人は退職者を少なくするための対策に積極的に取り組んでおらずやばいとの評判が出ている。

退職者は激務、人間関係、年収、新しい挑戦の希望等、様々な理由で退職を決意するわけだが、優秀な人材を確保し続け、企業としての競争力を上げていくためには、退職対策を実施しなければいけない。

しかし、現場の社員からは、そういった噂話と実態は異なるようだ。

いくら転職が多い業界にいるからといって、黙って退職することを見ているわけではありません。年収の改善や、長時間労働を緩和するために21時にPCをロックする仕組みを導入する等、社員が長く働き続けることができるような施策を打っていますよ。

現役あずさ監査法人社員E氏

何もしていないことはありませんが、他のBig4も同様の取り組みをしているので、あずさ監査法人としても、退職者への対策は重要な課題となっています。なので、社員のメンタルケア、社員が希望する働き方、新しいプロジェクトへの挑戦等、新しい人材確保の在り方を常に検討している状況ですね。

現役あずさ監査法人社員F氏

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あずさ監査法人のポジティブな評判

ここでは、あずさ監査法人のポジティブな評判について解説する。

ウェルビーイングへの取り組み

あずさ監査法人では、出産・育児・介護等のライフステージに合わせて、柔軟に働き方を選べる取り組みを進めており、社内で働く社員にとって良い評判を得ているようだ。

具体的には、休業制度(労働日数免除、時短勤務、時差出勤等が可能なフレキシブル・ワーク・プログラム、産前産後休業、育児休業)、両立支援制度(フレキシブル・ワーク・プログラム、結婚休暇、配偶者等の出産休暇、在宅勤務、子の看護休暇)等の制度が用意されています。

また、休業前に復職後のキャリアを上司等と考える休業前面談、復職前面さん、復職支援セミナー等も実施されており、様々なバッググラウンドを持つ社員がプライベートと仕事を両立させることができるように取り組んでいる。

このような職場環境のもとで、子育て世代・介護世代の社員も、自分自身のパフォーマンスを可能な限り最大限発揮しつつ、プライベートと仕事を両立させているのだと言う。

仕事とプライベートを両立できるための制度・取り組みに関しては、全業界・業種を見ても、トップレベルだと思います。他の会社の友人・知人等から話を聞いても、弊社のようなレベルまで達している企業は無いと思います。

現役あずさ監査法人社員A氏

お互いを尊重する文化

あずさ監査法人では、社員一人一人がお互いことを尊重し合っている文化が形成されているとの評判がある。

仕事に対する考え方・進め方、キャリアの考え方等、様々なバッググラウンドを持つ社員が多く在籍しているが、決して、「特定の考え方が正しい」ということはなく、どの考え方でも正しいという職場の雰囲気があるようだ。

それによって、プロジェクトにおいて、今までに無かった斬新なアイデアや新しい提案につながることもあり、ポジティブに捉えている社員が多い。

上司、先輩、同僚、後輩の誰もがお互いを認め、尊重し合う文化があります。仕事においては、意見を熱く交わすことがありますが、決して相手の意見を真っ向から否定することもないですし、相手の人格や考え方自体を否定するようなことなんて、まず、ありえません。そういったことを口では言っている企業があると思いますが、あずさ監査法人ではしっかりと行動に移している印象ですね。

現役あずさ監査法人社員B氏

AI活用に積極的

あずさ監査法人では、新しいビジネスの可能性を検討している一環として、AI活用を積極的に実施している。

具体的には、生成AIを活用した会計・監査対応AI、AZSA Isaac(あずさ アイザック)を開発し、2023年8月より、KPMGの法人内で展開(チャットボット機能から開始し、その後順次機能を拡充予定)、更には、同じKPMGグループの「株式会社KPMG FASフォレンジック部門」とリスク検知を実施するAIを共同開発し、書類等のドキュメントの不正リスク・異常検知を支援する等、社内外問わず、AIを活用したソリューションを開発している。

監査法人と言うとレガシー感が強い会社のイメージがあるが、そういった印象とは裏腹に積極的に新しい技術・トレンドを活用しているようだ。

案外と思われるかもしれませんが、社内にはITやDX関連の経験を持つ社員が多く、AIに関する研究開発も積極的に実施しています。また、クライアントに対してもAIを組み合わせた新しい会計・財務サービスを提案することもあり、「AIと言ったら、あずさ監査法人」というイメージしたいと考えています。

現役あずさ監査法人社員C氏

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あずさ監査法人のネガティブな評判

ポジティブな評判がある一方で、あずさ監査法人にネガティブな評判もあるようだ。

ここでは、評判が本当であるのか、実態も含めて解説する。

仕事が激務

監査・コンサル業界では、「モノではない価値を提供する」というビジネスの性質上、案件次第では労働時間が長くなり、深夜残業もせざるを得ない状況になりやすい。

多くの監査・コンサル企業が抱える悩みであるが、あずさ監査法人においても同様の課題を抱えているようだ。

仕事が激務になりやすいことは、社員の退職率の増加にもつながるが、あずさ監査法人はやはり激務が常態化しているのだろうか。

現場の社員にリアルな話を聞いてみた。

以前は、繫忙期になると非常に忙しく、徹夜の時もありました。しかし、それでは持続的な成長が見込めないと判断し、リモート勤務の普及や、長時間労働に対する厳しい規制を取り入れるようになりました。今では、少しでも残業していると上司から「大丈夫?何か問題あった?」と気遣われるようになりましたね。

現役あずさ監査法人社員D氏

差別化に苦労している

Big4の一角であるKPMGグループに属するあずさ監査法人は、他のBig4の監査法人と差別化を実現していかなければ、成長が難しくなるが、その差別化に苦労しているという噂が立っている。

監査業務だと他の法人との差別化が難しいため、非監査業務での差別化を検討しているようだが、特徴的な話が聞こえてこないという懸念の声も出ているようだ。

Big4内で会社を渡り歩く社員もいるため、会社間での差別化が難しくなっている現状がある中で、あずさ監査法人としてはどのような取り組むを実施しているのだろうか。

そこで、社員の話を聞くと、あずさ監査法人も他社とは違う戦略を取りつつあるようだ。

大企業向けのアドバイザリー、AI活用、ESG投資に関する非財務情報の取り扱い方の検討等、あずさ監査法人独自のサービスや支援を日々、検討しています。その取り組みの結果として、おかげさまで、案件も獲得しつつあるので、差別化の道は進んでいると考えています。

現役あずさ監査法人社員E氏

コンサルへの転職を成功させるためには

コンサルファームではケース面接を始めとする特殊な選考が行われ、非常に難易度が高いと言われている。

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