コンサル業界専門の転職コンサルタントが明かす”30代・40代未経験から転職する方法”

株式会社JAC Recruitment(以下、JAC)。ミドル~ハイクラス(ハイキャリア)層向けの大手転職エージェントで、コンサル業界専門チームには30人以上の転職コンサルタントを擁するなど、コンサル業界の転職動向を熟知する転職エージェント。グローバルな情報とネットワークを持つムーンコミュニケーションズ・エンタープライゼス社と共同でグローバル・外資系・ハイクラスに特化した転職支援サービス「Samurai Job」を運営。

企業のDX推進や構造改革などコンサル業界が担う役割は時代と共に変化している。同時に事業会社での経験を活かして、コンサルタントにキャリアチェンジするビジネスパーソンも増えているという。

そこでJACでコンサルティング業界を担当する杉山茂氏に、30代・40代未経験からのコンサル業界への転職について実情を伺った。

コンサルの中途採用の多くは未経験入社

ー 単刀直入に伺いますが、未経験でもコンサル業界への転職は可能でしょうか?

はい、可能です。実際に弊社を通じてコンサル業界へ転職される方の多くは異業界・異職種で経験を積まれた方が大半です。

コンサル業界内で転職する方もいますが、私自身の支援では7割程度は未経験から転職される方です。

更に言えば30代・40代からコンサル業界の門を叩く方も珍しくありません。

事業会社での経験やノウハウ、ネットワークをダイレクトに活かせるという面で重宝されますし、年齢と経験のバランスが取れている30代・40代での転職は20代と違い知見や経験を活かした転職になります。

ー 例えばどういった経験がコンサル業界では評価されるのでしょうか?

コンサルタントと言っても戦略系、IT系、ガバナンス・リスク系など、さまざまな分野があり、求められるスキルや経験もそれぞれに異なります。

例えばNewTech(ニューテック)系のコンサルタントで言えば、IoTAIに関連する技術の経験やノウハウが必要不可欠です。

AI開発ベンダーでのPM経験者や、製造業企業でIoTツールの導入に携わった方であれば、採用される可能性もあるでしょう。 

他にもIT系であればSIer出身の方が多く転職されています。システムやインフラ構築の流れを一通り経験された方や、RFP(提案依頼書)をご自身で書いたことのある方はコンサル業界でも同じような業務がありますので、未経験であっても高く評価される可能性があります。

また、事業会社で何かしらのプロジェクトマネージャー・リーダーを経験された方はコンサル業界でも評価されます。

部門を超えて周囲を巻き込む能力は、コンサル業界でもそのまま活用できます。また、データ分析と改善提案を得意とする方も評価されます。 

ー 未経験からコンサル業界へ転職された方の事例を教えてください。

大手金融機関に入社され、経営企画やリスク管理部門などコーポレート部門を中心に経験を積んだ方が、ジョブローテーションで支店への異動が決まったことを機に、コンサル業界へ転職されたケースがあります。

金融機関は総合職採用が一般的です。コーポレート部門の経験を積んだとしても、支店などの現場への異動が珍しくありません。

その方は「これまでの経験を活かした企業へ転職したい」と考えた結果、コンサル業界へ転職を決意されました。

大手コンサルティングファームに転職後は、前職の経験が活かせる金融系やリスク管理のプロジェクトで実績を積みつつ、デジタル領域にもチャレンジしてキャリアの幅を広げられました。

ここでの経験が評価され、現在は金融業界に再度転職し、管理職として活躍されています。

ー 未経験からコンサル業界に転職して、元の業界に戻るケースもあるわけですね。

事業会社での経験がコンサル業界で重宝されるように、コンサル業界での経験が事業会社でも重宝されます。

別の方の事例ですが、事業会社からコンサル業界へ転職した後に、再度移った事業会社で自社の業務改革プロジェクトをリードするポジションで活躍されている方もいます。

もちろん、コンサルティングファームから別のファームへ転職する方もいます。

例えばコンサルタントとして一定のポジションを築いた方が、さらに上位の役割を担う目的で転職して、ソリューション開発や自社の組織開発を担うポジションに就くこともあります。

コンサル業界は自分の力でキャリアを切り開けるのが最大の魅力です。

コンサル業界で上位を目指すキャリアパスもありますし、コンサル業界の経験を活かして、事業会社でさらなる活躍の幅を拡げることも可能です。 

未経験からの転職におけるモデル年収と働き方

ー 未経験からの転職で気になるのが入社時の年収です。

3040代で異業界からコンサル業界に入社する場合、シニアコンサルタント~マネージャーからのスタートが一般的です。

その際の年収はポジションや企業によって差がありますが、概ね8001000万円が目安です。そこから更にマネージャーへ昇格すると年収は10001400万円程度までアップします。

コンサル業界は実力主義なので昇進スピードは個人のパフォーマンスに依存しますが、3年~4年を目安にマネージャーに昇進します。 

またベースの給与とは別に、個人業績と連動したボーナスもあります。入社1年目の方でも目標以上のパフォーマンスを出せばボーナスに反映されますし、入社前と比べて年収が2倍、3倍にアップすることも珍しくありません。

ー ダイバーシティ(多様性)という観点ではいかがでしょうか。女性でもコンサル業界に転職される方はいますか?

もちろんいらっしゃいます。特に外資系企業が顕著ですが、社員や管理職の女性比率を外部公開している企業もあり、ダイバーシティについては真剣に取り組む企業が多い傾向にあります。

産休・育休の取得率も高く、復帰してからもマネージャーに昇進される女性もいます。 

自分自身のキャリアをあきらめたくない女性にとって、目指すべきロールモデルが身近にいるというのは非常に心強いと思います。

ー 一方で「コンサル業界=長時間労働」というイメージは根強いですよね。

確かに一時期までは、そういったイメージを持たれても仕方ない実態がありましたが、ここ数年でかなり変化しています。 

コンサル業界は他業界に先駆けて働き方改革を進めている業界です。近年は各社とも残業時間の規制に真剣に取り組んでいるほか、コロナ禍の影響でテレワークを積極的に進めた結果、以前よりは働きやすい業界へと変化しています。

とはいえ、基本的にはプロジェクトに依存するワークスタイルなので、忙しさの波はある程度あります。しかし、先ほど述べたように働き方改革が進んだことで、ワークライフバランスに意識的に取り組む企業の絶対数は増えています。

育児や介護といった大きなライフイベントを控えている30代・40代の方にとっても、働きやすさは重要だと思いますので面接の場やエントリーのタイミングでしっかり自身の働き方に対しての考え方や希望をエージェントにも共有する事が大切です。

コンサル業界への転職を成功させるには

ー 異業界からコンサル業界へ転職する際に注意しておきたいポイントはありますか?

一言でコンサル業界と言っても、大小さまざまな企業があり、一つのファームの中でも膨大な事業部門と担当業界やソリューション毎のチームが存在します。

そういった状況でコンサル業界の外にいる方が自分の経験とキャリアパスに合致するポジションを見つけるというのは至難の業です。 

コンサル業界にいる方にアドバイスを求める方もいますが、その方が見えている自社や業界の情報はほんの一部でしかなく、必ずしも的確なアドバイスが得られるとも限りません。

また、転職エージェントを活用する場合にも、どの程度コンサルタントが業界を熟知し、適切な提案ができているかがポイントとなります。

面談の際には大まかな業界動向ではなく、ご自身の経験が活かせる部門における各ファームの動向など細かな情報をどの程度把握しているか確認すると良いと思います。

弊社はコンサル業界に特化したコンサルタントが30人以上在籍し、ファームの事業領域ごとに専任担当がいます。

各企業の現場トップの方とも日々やりとりしていますので、各社が求める人物像やスキルから受注動向に至るまで把握しています。 

未経験からコンサル業界に転職したい方は、弊社のようなコンサル業界に強い転職エージェントに登録し、膨大な求人の中から的確なポジションの提案を受けることで、効率よく転職活動を進めることが重要だと思います。

Samurai Jobとは

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Samurai Jobは、世界の全地域を対象にグローバルマーケティングや海外コンサルティングを手掛け、グローバルな情報とネットワークを持つムーンコミュニケーションズ・エンタープライゼス社と、薦めたい転職エージェントNo.1として、ハイクラスの転職に強みを持つ、JAC Recruitmentが共同運営するグローバル・外資系・ハイクラスに特化した転職支援サービスである。

▼特徴

  • 独占求人を含むグローバル・外資系・ハイクラス求人を多数取り扱う
  • 薦めたい転職エージェントNo.1として、ハイクラスの転職に強みを持つエージェントが転職をサポート
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