コンサルタントは事業会社で活躍できるのか?

コンサルへの転職を検討されている方で、コンサルで力をつけた上で元いた業界に戻り「業界を変えたい」「力を還元したい」という考えをお持ちの方も多いです。

こうした方々は、現職で働かれている業界への思い入れが強い一方で、現在の自分では力不足と感じられていたり、一度外の景色を見る必要があると考え、コンサルへの転職というキャリアを選択されています、

本記事ではこうしたキャリアプランを考える上での材料として、コンサルで力をつけた後に事業会社に戻って活躍できるのかについて解説したいと思います。

筆者自身、コンサルと事業会社の両方の経験があるため、筆者の実体験が少しでも参考になれば幸いです。

横山 諒平
監修者

FlowX代表取締役/コンサルタント

株式会社FlowX代表取締役。慶應義塾大学経済学部卒業。
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社に新卒入社し、製造業のクライアントを中心に中期経営戦略の策定やM&A実行支援、新規事業立案・立ち上げ支援に従事。
その後、株式会社リクルートライフスタイル(現株式会社リクルート)における事業戦略・予算策定、事業開発に従事。フリーコンサルを経験後、フリーコンサル向けの案件紹介事業を展開する株式会社Flow Groupを創業。M&A後、コンサル人材の転職・キャリア支援を行う株式会社FlowX代表取締役社長に従事。

コンサルマン
執筆者

コンサルマン

コンサルキャリア編集部。コンサルキャリアおよびコンサルマンは株式会社FlowXが運営しています。Twitterフォロワー2.7万人

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コンサルで力をつければ事業会社で活躍できる

まず結論からお話してしまうと、コンサルで力をつければ、後段でご紹介するようなハードルや注意点はあるものの、事業会社で活躍することができます。

近年はコンサル人口も増加していることから、「コンサルから事業会社」というキャリアが今後増えていくことが予想されます。

こうしたコンサル人材の流動性があがり、結果として企業の競争力が増すと筆者自身は考えています。

実際、筆者がコンサルから転職した企業はコンサル出身者を多く抱えていましたが、みなコンサルで培ったスキルや学びを活かして、組織内でも一目置かれる存在として活躍していました。

一点補足すると、これは事業会社に長くいる方と、コンサルを経験した方の優劣ではなく、あくまでスキルセットの違いになります。

やはりコンサルファームでしか得られないスキルや学びがあり、それらを活用して事業を推進していくことができると、事業会社に長くいる方とは違った組織貢献ができるため、価値を感じてもらいやすい/出しやすいという形になります。

コンサルから事業会社への転職で感じた大きなハードル

前述の通り、コンサルで力をつければ事業会社で活躍することができる一方で、乗り越えるべきハードルも存在します。

ここでは、実際にコンサルから事業会社に転職して感じたハードルについてご紹介します。

コミュニケーションの質・量のハードル

まずコンサルファームと事業会社では、仕事を進める上で関わる人の規模が大きく異なります。

コンサルファームの場合、プロジェクトにもよりますが平均的に3-4名の少人数チームで動くことになります。

クライアント側のチーム体制も同規模感になることが多く、またコンサルタント自身が直接コミュニケーションを取る窓口担当の方が固定化されることが多いので、関わる人数は社内外で合計10人以下という規模感で仕事が進んでいきます。

さらに社内で見ると、全員がコンサルタントであり、目線や感覚が一定揃っているので、コミュニケーションにおいて多少行間が抜けていても、認識が大きくズレることなくコミュニケーションを取ることができます。

一方の事業者会社になると、部署内だけでも10人は超えますし、事業を推進する上では様々な部署との連携が必要になるので関わる人数は膨大になります。

かつ、様々な職種やバックグラウンドを持つ方々になるので、使用する用語やコミュニケーション上大切にされていることなどが異なることが多いです。

こうした環境下で活躍していくには、様々な職種やバックグラウンドを持つ方々を理解し、それに合わせたコミュニケーションを、膨大にこなしていく必要があります。

コンサル時代のコミュニケーションをそのまま延長線上でやるのではなく、事業会社で最適なコミュニケーションにアップデートしていくことが重要になります。

チームプレーの大きさ

チームプレーの大きさという点も、コンサルと事業会社で大きく異なります。

コンサルファームでももちろんチームプレーは重要になります。しかし、チームの単位が非常に小さく、また他チームと共同して動くということがほとんどなく、局所局所では誰とも連携せずに乗り切るということができてしまう場合もあります。

そのため、コンサルでは毎回のようにプロジェクトがゼロから始まり、自分が好きなようなアプローチを考え、好きなように仕事を進めることができ、『環境を自分にフィットさせる』ということが可能です。

一方で、事業会社の場合、部署内はもちろん、異なる部署間でも常に連携しながら、会社全体が一つのチームとして仕事が成り立っています。

そこでは、何年も何十年も脈々と受け継がれてきたやり方があります。

また、自分一人のやり方を変える=関わる人たちのやり方も変えるということになりかねないので、それらを変えて、全員に納得してもらい、そして全員の理解を揃えるということはかなりのハードルになります。

こうした環境下で活躍していくには、チームプレーヤーであるという視点に立ち、どこまで自分が変えられて、どこは変えられないのかを常に見極めて、自分自身のリソースを配分するという『自分を環境にフィットさせる』ことが求められます。

"コンサル出身者"というタグには注意を

コンサルから事業会社に転職した場合、明確に"コンサル出身者"というタグが付くことになります。

これのメリット・デメリットは表裏一体で、"コンサル出身者"というタグによって、選考の通過率が上がったり、好条件のオファーを貰える可能性があるというメリットがあります。

一方で、転職後も"コンサル出身者"としての働きを期待されるので、与えられる役割は経営企画や事業企画などのコンサルライクな仕事が多くなる傾向があります。

「この業界を変えたい」や「もっと深く事業に携わりたい」といった想いで事業会社に転職したとしても、"所属が変わるだけでやる仕事は一緒で思い描いていたキャリアとギャップがある"という事態が起きてしまう可能性もあります。

実際、筆者の周囲にいるコンサル→事業会社というキャリアを持つ方々でも「もっと事業よりの仕事がしたかった・・・」といった不満を口にする人は多いです。

また、コンサルと一言で言っても、携わるプロジェクトによって様々です。

コンサルから事業会社への転職では、どのような企業・ポジションにエントリーするかはもちろん、ポストコンサルを見据えてコンサル時代にどのようなプロジェクトに携わるべきかという点も非常に重要になってきます。

さいごに

本記事では、コンサルで力をつけた後に事業会社に戻って活躍できるのかや、その際のハードル・注意点についてご紹介しました。

Flow Groupにはコンサルファームから大手企業、スタートアップを経験したメンバーが在籍しており、実際にコンサルから事業会社への転職の良い点やハードル・注意点を体感しています。

こうした経験から、どのようなコンサルファームであればポストコンサルでこんな活躍ができるかや、ポストコンサルで歩みたいキャリアを踏まえてどのようなファームでどのようなプロジェクトに携わるべきかについてもアドバイスすることが可能になります。

ぜひコンサルというキャリアを考える上では、Flow Groupの無料相談にお申し込みください。

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