日立コンサルティングはどんな会社?激務の実態や評判、強み・特徴を徹底解剖

日立コンサルティングは日立製作所100%出資のビジネスコンサルティング企業で、日本企業のグローバル進出を支援している。

本記事ではそんな日立コンサルティングの全貌を徹底的に解説していく。

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横山 諒平
監修者

Flow Group代表取締役/コンサルタント

株式会社Flow Group代表取締役。慶應義塾大学経済学部卒業。
大学卒業後はデロイト トーマツ コンサルティング合同会社に入社し、製造業のクライアントを中心に中期経営戦略の策定やM&A実行支援、新規事業立案・立ち上げ支援に従事。
その後、株式会社リクルートライフスタイル(現株式会社リクルート)における事業戦略・予算策定、事業開発に従事。フリーコンサルとして独立後、2019年8月株式会社Flow Groupを創業。

コンサルマン
執筆者

コンサルマン

コンサルキャリア編集部。コンサルキャリアおよびコンサルマンは株式会社Flow Groupが運営しています。Twitterフォロワー1.9万人

本記事を作成するにあたっては、実際に現役日立コンサルティング社員複数人にインタビューを行っている。

本記事でわかること
  • 日立コンサルティングの強み・特徴
  • 日立コンサルティングの激務の実態や評判
  • 日立コンサルティングの立ち位置

日立コンサルティングへの転職を目指す上では、おすすめのコンサル転職エージェントおよび日立コンサルティング転職大全も参考にして頂きたい。

日立コンサルティングとはどんな会社?

日立コンサルティング

株式会社日立コンサルティングは、マネジメントコンサルティング(経営計画、事業戦略、新事業構想~立上げ支援)、業務コンサルティング(業務改革、働き方改革、バリューチェーン改革)、IT(IT構想、IT戦略、デジタル技術活用)を専門としたコンサルティング会社であり、本社は日本の東京にある。

設立は2002年7月であり、社会インフラの実績とITによる総合力を備える日立グループのコンサルティングファームとして、グループにおけるコンサル事業を牽引している。

会社名 株式会社 日立コンサルティング
英語表記 Hitachi Consulting Co., Ltd.
従業員数 460人(2023年2月時点)
本社所在地(国内) 東京都千代田区麹町

日立コンサルティングの歴史

日立コンサルティングの設立自体は、2002年7月であるが、その歴史は、1990年まで遡る。

まず、1990年2月に、後の100%親会社となる日立製作所において、経営・事業改革のコンサルティングからシステム構築・運用・保守まで、事業とIT全般にわたるソリューションの提供、及びそのサービスをグローバル規模で提供するため、日立製作所内にコンサルティング部門を設立。これが、日立におけるコンサル事業の始まりである。

2000年1月には、新しい社会インフラシステムのコンセプトを企画開発する「ビジネスシステム開発センタ」と、先進システムを実現する最先端ソフトウェアの技術開発を行う「情報・通信開発本部」を統合し、ビジネスソリューション事業部としてコンサル事業の陣容を拡大。

そして、2002年7月に、ビジネス戦略とIT戦略を統合したソリューションの提供のため、日立製作所の子会社として、株式会社エクスペリオ・ソリューションズ・ジャパンという社名でコンサルティング会社を設立し、製造、流通、サービスなど産業セクターのお客さまを対象に事業を開始。

2003年5月には、社名を株式会社エクスペリオ・ソリューションズ・ジャパンから、株式会社エクサージュ変更。

2006年4月に、株式会社エクサージュから、株式会社日立コンサルティングへ社名変更し、現在の社名となる。

2012年5月には、陣容拡大に伴い千代田区麹町に移転。

2021年に名古屋オフィスを開設する等、年々、会社規模を拡大させており、今後も成長が期待される企業となっている。

日立コンサルティングの強み・特徴

日立グループとして成長を続ける日立コンサルティングだが、他のコンサルティングファームと比してどのような強み・特徴をもつのか。

ここでは、現役日立コンサルティング社員に話を伺い、そこから見えてきた日立コンサルティングの強み・特徴について解説しよう。

幅広いサービス領域・業界

日立コンサルティングの特徴の1つとして、様々な領域・業界に対してコンサルサービスを提供できることが挙げられる。

例えば、サービス領域だと、経営・事業戦略、業務改革、海外進出支援、CRM、SCM、働き方改革・人財活用、SDGs・サステナビリティ、ITサービスデザイン&ITマネジメント、デジタルコンサルティングに関するコンサルサービスを提供している。

また、クライアントの業界としては、製造、流通・サービス、公共、金融、ヘルスケア、エネルギーが挙げられる。

日立グループ自体が、グローバルで多角的な事業を展開していることもあり、かつ、グループ間で連携しながら、グループとして成長してきたこともあるので、日立コンサルティングも様々な領域・業界における経験・知見が蓄えられた結果として、このような特徴を持っていると考えられる。

クライアントからも日立コンサルティングが様々な領域・業界でコンサルサービスを提供していることは、認識されていますね。「他のコンサルファームとのコンペティションの際には、絶対に日立コンサルさんが出てきますよね。(笑)」という意見をもらったりします。どういった領域・業界であっても、ビジネスチャンスがあれば、顔を出せる存在感は強みと言って良いと思います。

現役日立コンサルティング社員A

IT・DX領域に強み

日立グループとして、現在、特に注力しているサービス領域がIT・DX関連であるが、日立コンサルティングも同様にIT・DX関連のコンサルサービスに注力、および、顧客にも定評があるようだ。

親会社の日立製作所は、2008年に国内製造業としては過去最大となる7,873億円の赤字を計上したことがきっかけで「モノづくり企業」から「ソリューション企業」へ経営方針をシフトさせた。

また、近年は、多くの顧客企業の中で「IT・DX」というキーワードでの課題解決を求めるニーズが高まっているが、そういったことを背景に、「顧客のIT・DXのニーズ」と「日立のソリューション事業の加速」がマッチし、多くのビジネス機会が創出されている。

そうした中で、グループ会社である日立コンサルティングもIT・DX関連の案件を多く経験し、スキル・ノウハウを蓄えた結果として、他社よりもIT・DX領域で強みを持つようになっているのである。

IT・DX関連の案件は他社よりも差別化できていると思います。IT・DX関連の経験を有する中途社員も多くいますし、新卒社員への教育・育成も怠っていません。日立グループ全体として、IT・DX事業を注力していこうとしているので、グループとしても経験・ノウハウが蓄積されていますし、顧客向けコンサルの際にも、グループ会社どうしで連携した提案ができることも差別化につながっているのだと思います。

現役日立コンサルティング社員B

日系と外資系のハイブリッド

日立コンサルティングには、日系のような充実した福利厚生・アットホームな雰囲気がある一方で、外資系のような実力主義の風土がある点も、大きな特徴と言える。

多くの日系企業の場合、福利厚生が充実していたり、アットホームな雰囲気がある一方で、年功序列や昇給・昇格のスピードが遅いといったデメリットがある。

一方で、多くの外資系企業では、実力主義で昇格・昇格のスピードが速いが、成果を出せないとクビを切られる可能性もある。

日立コンサルティングは、双方の良い部分を合わせたような企業文化・制度を取っており、結果として、社員の満足度向上やパフォーマンスの向上につながっているようだ。

精神衛生上、日立コンサルティングは非常に働きやすい環境だと思います。無駄なストレスが無いって感じですね。私は外資系のコンサルファームから転職してきたのですが、日立コンサルティングの方が長く勤めることができると思います。(笑)

現役日立コンサルティング社員C

日立コンサルティングの激務の実態

日立コンサルティングについては、他社の戦略コンサルティングファーム等ほど激務という印象が無いイメージかもしれないが、ここではその激務の実態について解説する。

日立コンサルティングの実態

以下は主要コンサルファームの月間残業時間をランキング化したものである。(出所:Open Work

順位 ファーム名 月間残業時間(h)
1 アーサー・D・リトル 85.4
2 マッキンゼー・アンド・カンパニー 76.7
3 ドリームインキュベータ 75.5
4 A.T.カーニー 72.6
5 ローランド・ベルガー 68.2
6 ベイン・アンド・カンパニー 64.4
7 デロイト・トーマツ・コンサルティング 63.1
8 ボストン・コンサルティング・グループ 62.8
9 PwCコンサルティング 62.4
10 日立コンサルティング 55.7
11 EYストラテジー・アンド・コンサルティング 53.1
12 アクセンチュア 52.1
13 KPMGコンサルティング 43.4
14 アビームコンサルティング 36.3
15 ベイカレント・コンサルティング 33.0

日立コンサルティングの月間残業時間は55.7時間と、主要コンサルファームと比較するとちょうど真ん中あたりに位置する激務度と言える。

ただし、業界内で働き方改革が進んでいると言われるアクセンチュアと同水準であり、全体としては外資系・戦略系のコンサルファームに比べると、比較的マイルドな職場環境となっている。

プロジェクトの責任者、および上司も可能な限り残業が無いようにしたり、休日出勤をしないように心がけているため、メンバーもプライベートの時間をある程度、確保できているようだ。

ただし、コンサル業界の企業ということもあり、一部の戦略、海外、システム導入の案件になると、残業が多くなる場合も事実としてある。

かなり、ホワイトな企業だと思います。私もほとんど残業しませんし、休日出勤もしたこと無いです。「時間をかければ、良い成果物が出る」といった前時代のコンサルタントの働き方を会社の文化として推奨しないようにしているからかもしれません。

現役日立コンサルティング社員D

私は、一度だけ休日出勤をしたことがありましたが、代休をしっかりいただけましたし、みんなから「とりあえず、休め!」と勧められました。それくらい、労働環境には厳しくしているし、みんなプライベートを大事にしているのだなと思います。「これくらいの時間しか働いていないけど、大丈夫かな?」くらいが、丁度良かったりするんだと、最近、気づきました。

現役日立コンサルティング社員E

日立コンサルティングが激務の理由

案件全体としては、他の外資系・戦略系のコンサルファームに比べると、激務ではない日立コンサルティングではあるが、一部ではあるものの、激務を強いられる案件もあるようだ。

一体、どういった場合に、激務に陥るのか、を現役日立コンサルティングの社員に聞いてみた。

しょうがないとは思いますが、やっぱり、海外案件は深夜に電話会議とかしたり、海外出張が多かったりして、忙しくなりますね。こればかりは、仕方がないので、どうしようもありませんが、多くの日本企業が海外進出をしているので、一定数、忙しい案件があることは事実としてあります。

現役日立コンサルティング社員A

コンサル業界あるあるだと思いますが、戦略系やシステム導入系の終盤は、どうしても徹夜せざるを得ない時があります。日立コンサルティングというより、コンサル業界全体の課題なので、問題は根強いですが、なんとかしたいですね。

現役日立コンサルティング社員B

日立コンサルティングの評判

そんな日立コンサルティングだが、現役シグマクシス社員にポジティブ・ネガティブな評判をお聞きした。

リアルな生の声を踏まえた評判あるためぜひ参考にしていただきたい。

ポジティブな評判

コンサル企業の中では、非常に働きやすい環境だと感じています。様々なバッググラウンドを持つ社員が多く在籍していますし、モチベーションの高い社員も多いです。また、成果を出せば、それ相応の昇給・昇格、および、賞与という形で還元されるので、実力次第でどんどん活躍できると思います。

現役日立コンサルティング社員C

社員にできるだけ長く働いてもらいたいという姿勢が表れている会社だと思います。言葉を選ばず言うと、「社員を使い捨てる」ような会社もいますが、日立コンサルティングは決してそんなことはありません。そういった結果として、日立コンサルティングを退職した人も、日立コンサルティングのことを悪く言う人は全くいないですね。

現役日立コンサルティング社員D

ネガティブな評判

あえて言えば、外資系・総合系コンサルティングファームより、平均年収が低いことでしょうか。しかし、これもあくまで平均年収であり、実力次第で昇給できるので、参考程度ですね。また、日立コンサルティングだと様々な領域・業界の案件を経験できるので、キャリアにとってのメリットが多いと思います。

現役日立コンサルティング社員E

たまに、外部の企業で働いている知人から「日立コンサルティング、IT・DXに偏りすぎじゃないか?」という意見をもらったりします。他の方々がそう思うのは分かりますし、今は、「IT・DX」に注力していることも事実としてあると思います。ただし、あくまで、「今はIT・DXに注力している」のであって、今後は、その時の市場のニーズによって変わると思います。そういった変化できることも、日立コンサルティングらしさだと思っていますので。

現役日立コンサルティング社員A

日立コンサルティングの立ち位置

下記は日立コンサルティングの立ち位置を表したものである。

日立コンサルティング立ち位置
出所:日立コンサルティングHP

親会社である日立製作所や、そのグループ会社では「システム構築」機能を有しているが、日立コンサルティングの立ち位置としては、その上流である業務改革や事業戦略を担う。

そのため日立コンサルティングは、ITコンサルやビジネスコンサルが担っている領域を担当していることになる。

グループとして日立やグループ会社に「システム構築を任せる」ことで、日立コンサルティングは強みである「事業戦略」や「業務改革」に注力できるという特徴もある。

コンサルへの転職を成功させるためには

コンサルファームではケース面接を始めとする特殊な選考が行われ、非常に難易度が高いと言われている。

また、コンサル業界自体が外から見えづらい業界であるため、転職前にリアルな実態を把握することも難しい。

そのため、「コンサル転職の成功率を上げる」「コンサル転職を通じて理想のキャリアを実現する」上では、コンサル業界への知見や対策ノウハウを持つエージェントを選ぶことをおすすめしたい。

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この度は弊社記事をお読み頂き誠にありがとうございます。 弊社「株式会社Flow Group」は
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コンサルキャリアは株式会社Flow Groupが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援と企業の採用支援を行っています。

会社名 株式会社Flow Group
会社HP https://consul-career.com/corp/
所在地 東京都新宿区市谷田町3丁目8 市ヶ谷科学技術イノベーションセンタービル 2F 
法人番号 5011001129632
厚生労働省 有料職業紹介事業認可番号 13ーユー315272
適格請求書事業者登録番号 T5011001129632

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