少し前までは「コンサル=グローバルブランドを持つ大手ファーム」という印象を持つ人が多かったと思います。
しかし、近年では大手ファームで経験や実績を積まれた方々が、スピンアウトする形でベンチャーファームを設立され、現在のコンサル市場において非常に強い存在感を放っています。
弊社でコンサル転職を支援させていただく中でも、大手ファームとベンチャーファームとどちらに行くべきかということを悩まれる方が増えてきた印象です。
本記事では、大手コンサルファームとベンチャーコンサルファームの違いについて、それぞれの魅力を踏まえて解説したいと思います。
Contents
大手コンサルファームの魅力
まずは大手コンサルファームの魅力についてご紹介します。
優秀な人材の多さ
大手コンサルファームの魅力としてまずあげられるのが、「優秀な人材が多い」ということです。
コンサルはチームでプロジェクトをデリバリーすることになるため、どのような人たちと一緒に働くかでクライアントへ提供できる価値が変わってきます。
また、自身の成長という観点でも、優秀な上位者からもらえるアドバイスや指摘というのは非常に大きな財産ですし、同期や下位者から得られる刺激というのも非常に貴重になります。
もちろん、自分自身が最大限努力するという前提の下ではありますが、こうした環境下に身を置けるかどうかで成長曲線というのは大きく変わってきます。
また、コンサルファームで優秀な人材と関係性を築けるというのは、その後のビジネスパーソンとして大きな財産になります。
そのままコンサルに残り活躍される方、コンサル卒業後に様々なフィールドに移り活躍される方など、そうした方々からいろいろな情報が得られたり、場合によっては直接的な機会(※1)を得られることになります。
※1:コンサル時代の上司の転職先からオファーをもらう、起業後に同僚の転職先から仕事をもらうなど
ブランド力の高さ
大手コンサルファームの名前はビジネスパーソンであれば一度は聞いたことがあると思います。
こうしたブランド力というのはキャリアを歩んでいく上で非常に大きな武器になります。
もちろんすべての人が当てはまるわけではありませんが、「大手ファーム出身」であればどの程度スキルセットは担保してもらえそうか(=ブランド力)、ということが相手にも伝わるため、「大手ファーム出身」という経歴があることで得られる機会は多くなります。
実際、弊社ではポストコンサル転職支援や、フリーコンサル案件紹介を行っておりますが、「大手ファーム出身」という条件が設定されて、求人が行われることが多々あります。
機会の多さ
大手コンサルファームは年々規模を拡大しており、サービスラインも幅広くなっています。
実務を行う中で、もっと違う形でクライアントを支援したいと感じることや、このチームメンバーと合わないなと感じるシーンもあるかと思います。
そうした時に、大手ファームであれば"社内転職"のような形で、違うサービスラインを提供しているチームに異動したり、合わなかったと感じる人と顔を合わせなくもいい形でチームを移ったりということが可能になります。
ベンチャーファームでもこうした"社内転職"のような動きがある会社もありますが、規模が大きければ大きいほどその分機会が多くなるので、大手ファームならではのメリットと言えそうです。
ベンチャーファームの魅力
ここまでは大手コンサルファームの魅力について触れてきましたが、ここからはベンチャーファームの魅力についてご紹介したいと思います。
年収の高さ
これまでベンチャーファームは大手ファームよりも年収面で劣後すると言われてきました。
しかし、近年急成長を遂げて市場で存在感を放っているベンチャーファームは大手ファームと同水準、あるいはそれ以上の年収を出しているファームも複数存在します。
以下はとあるベンチャーファームと大手総合ファームの年収を職位別に比較したものになります。
職位 | ベンチャーファーム | 大手総合ファーム |
アナリスト | 550~650万円 | 550~600万円 |
コンサルタント | 600~800万円 | 600~700万円 |
シニア・コンサルタント | 800~1200万円 | 750~1000万円 |
マネージャー | 1200~1600万円 | 1200~1500万円 |
シニア・マネージャー | 1600~2000万円 | 1500~2000万円 |
パートナー | 2000万円~ | 2000万円~ |
上記のようにポジションによってはベンチャーファームの方が高い年収になっていることもあり、高い年収という点を一つの魅力と捉えて、ベンチャーファームを選ぶ方もいます。
アサインの自由度の高さ
ベンチャーファームは「ワンプール制」を採用しているファームが多いという特徴があります。
「ワンプール制」そのものについてはメリット・デメリットの両方が存在しますが、メリットとしては、組織のセクショナリズムなどがなく、自身のキャリア志向性を踏まえてアサイン先を比較的に自由に選ぶことができるという点があげられます。
"コンサル"と一言で言っても、どのようなプロジェクトを、どのような数・期間経験してきたかで、その後のキャリアパスや市場価値というのは大きく変わってきます。
こうしたキャリプランを比較的自由度高く実現できるというのはベンチャーファームの魅力であると言えます。
企業としての成長局面に立ち会える
ベンチャーファームは高い成長率と実現しており、これから上場を目指す~上場直後というフェーズになっています。
こうした成長局面に、社員として立ち会えるというのは非常に貴重な経験になります。
もちろん、成長には痛みが付き物なので、成長局面ならではの様々な困難にもぶつかると思います。
そうした困難を乗り越えた経験といのはビジネスパーソンとして大きな財産になりますし、高いエネルギー溢れた職場で働くこと自体や、仕事を通じて疾走感というのを味わえるというのはベンチャーファームならではの魅力だと思います。
どちらを選ぶかはキャリア志向性次第
ここまで大手ファームとベンチャーファームそれぞれの魅力についてご紹介してきました。
大手ファームvsベンチャーファームという対立構造で語られることが多いですが、実際のところ優劣・上下はなく、キャリアの志向性次第でどちらを選ぶべきかというのは変わってきます。
キャリアのゴールとして何を目指しているのか、将来的にどんなことをやっていきたいのか。コンサルタントとして生きて行くのか、他業界に転職するのか、起業・独立か。
あるいは、どんな環境が一番力を発揮できるか。何がモチベーションになるのか。
そうした観点に加えて、自身の年齢・学歴/職歴なども踏まえて選択していくことが重要になります。
年齢や学歴/職歴によっては、一度ベンチャーファームに入って、最終的に大手ファームを目指した方がよい方もいますし、逆に大手ファームに入ってからベンチャーファームを目指した方が良い方もいます。
少しでも大手ファームorベンチャーファームで迷われている方は、ぜひFlow Groupをご活用ください。
Flow Groupは、実際に戦略・総合ファームでの勤務経験があり、実経験から高い解像でお話することができるエージェントが、徹底的に伴走支援することが強みと自負しています。