コンサルファームの門をくぐることを許された人たちは、学歴も高く、地頭も良い、所謂エリートである。

そうした環境の中に飛び込むと、最初の研修で同期の優秀さに驚くという人も多いのではないだろうか。

「これまでの人生で自分は優秀だと思ってきたが、上には上がいることを知った」という声は、毎年各ファームから聞かれる。

優秀なジュニアコンサルの共通点

一方で、そうした研修での所感は、後から見れば誤差程度のものでしかないことに気付く。

コンサルファームが成長環境と言われる所以でもあるが、コンサルファームに入社したあとの行動やスタンスで大きな差ができる。

本記事では、筆者がコンサルティングファームで見てきた優秀なジュニアの特徴について紹介する。

主体性がある

ジュニアコンサルタントは、情報から示唆を出す能力がシニアコンサルタントのレベルにまで達していないため、常にファクトで勝負することが求められる。

一方、そうした要求にアドバイザーとしてのポジションが相まって、主体性が欠けたジュニアコンサルタントが一定数出てきてしまう状況がある。

指示された内容を淡々と調べ、その情報をファクトとして淡々と報告する。

しかし、一番情報に触れているのはジュニアなのである。

だからこそ、「〇〇を調べた結果、XXというファクトが出てきました。ここからはファクトではなく私の考えですが・・・・」という一歩でも良いので、チームのアウトプットを少しでも良くするんだという主体性を持って、プロジェクトに臨めるジュニアは、そうでないジュニアに比べて圧倒的に早く成長する。

情報の精度が高い

コンサルタントはチームで膨大な業務量を処理していく必要があり、複数人で同じことをやっている余裕はない。

ジュニアコンサルタントのチームでの役割はリサーチなどの情報収集になることが多いが、そのリサーチ範囲は幅広く膨大であるため、シニアコンサルタントは自分自身でリサーチせず、ジュニアコンサルタントから精度の高い情報が上がってくることが理想の形となる。

しかし、リサーチの量も多く難易度も高いとなると、ファクトで勝負するという意識が希薄なジュニアコンサルタントが取ってくる情報は、決して精度が高いと言えない状態が往々にして発生する。

コンサルタントの仕事は、情報から示唆を出すことで価値を出す仕事であるため、その前提となる情報の精度が怪しいとなると、コンサルタントの価値そのもそを揺るがしかねない。

そのため、一度でもジュニアコンサルタントの情報の精度が低いと思われると、以降本来任せて貰えるべき役割をはく奪されてしまう可能性がある。

逆に、情報の精度が高いと信頼を勝ち取れると、どんどん新しい役割を与えられ、成長の機会を掴むことができるのだ。

足を使って情報が取れる

スマートな印象があるコンサルタントだが、重要な情報を得るためには、積極的に足を使って情報を取る必要がある。

筆者自身、ジュニアコンサルタント時代に携わった製品販売戦略策定のプロジェクトでは、対象と成りうる店舗を何店舗も回ることで、現場にしかない情報を得て、チームのアウトプット、延いてはクライアントの成長に貢献できたという成功体験がある。

所謂エリートとして育ってきたコンサルタントの中には、足を使って情報を取るということに抵抗があり、フットワークが重いということが多々ある。

そうした中で、足を使って情報が取れるというのは大きな価値になるのだ。

身体的/精神的にタフ

入社年や年齢に関わらずひとたび現場に立てば、プロフェッショナルとしての立ち振る舞いと、アウトプットが求められるのがコンサルタントである。

しかし、ジュニアコンサルタント時代は、求められる水準のアウトプットにはなかなか到達できないため、必然的に求められる水準に少しでも近づくためにハードワークが必要になってくる。

扱っている案件の重要さや、永遠と続く上位メンバーからの詰め、膨大な業務量などが相まって、身体的/精神的な負荷が大きく掛かるのである。

筆者自身も、コンサルティングファームにおいて、優秀なメンバーが身体や精神に問題を抱えてダメになってしまうケースを多数目撃してきた。

少数精鋭で動くコンサルワークにおいて、たとえ1-2日という短期間の離脱でも大きなダメージになるし、そうした離脱リスクが高いメンバーは自分のプロジェクトからは遠ざけたくなってしまう。

コンサルティングファームでの1日1日は学びの宝庫である。

それゆえ、最初は冴えなくても兎に角ピッチに立ち続けて経験を積んでいくことで、少数精鋭の中でも貴重な戦力となり、かつ多くの学びを得て成長していくことができるのだ。

素直

コンサルティングファームの門を叩く人は、好き好んで実力世界を選んでいることから分かる通り、自信家であり、かつこれまでの人生でも成功体験を積んできた人が多い傾向がある。

もちろん自信を持つことは大切だが、独力で成長を加速させようとしてもどうしても限界がある。

そうすると必然的に周囲の人からのアドバイスを受ける必要が出てくるが、残念ながら素直でない人にアドバイスを与えてくれる人はほとんど存在しない。

アドバイスを与えてくれる人は、自身が足を踏みれたコンサルティングファームにおいて成果を出してきた人たちである。

そうした人たちからのアドバイスは非常に価値のあるもので、特に最初の数年でもらったアドバイスは、その後コンサルタント人生やビジネスマン人生においても継続的に役立つものばかりである。

そうした貴重なアドバイスをもらえる環境を整えているジュニアコンサルタントと、そうでないジュニアコンサルタントとでは、どちらが早く成長できるかが明らかである。

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