日本能率協会コンサルティングの年収や生活水準をインタビューから徹底解説

日本能率協会コンサルティング（JMAC）は1942年に設立された日本発の総合経営コンサルティングファームである。

本記事では現役・元日本能率協会コンサルティング社員へのインタビューを踏まえて年収構造・事情など、様々な視点から日本能率協会コンサルティングの年収について徹底解説していく。

本記事を作成するにあたっては、実際に現役・元日本能率協会コンサルティング社員複数人にインタビューを行っている。

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日本能率協会コンサルティングの役職別・年齢別の年収

日本能率協会コンサルティングの役職	年次（目安）	年収（目安）
アシスタントコンサルタント	1~3年目	350-550万円
ジュニアコンサルタント	4~8年目	550~700万円
デピュティコンサルタント	9~12年目	700~850万円
チーフコンサルタント	13~16年目	850~1100万円
シニアコンサルタント	実力による	1200万円~
プリンシパルコンサルタント	実力による	1500万円~

上記は日本能率協会コンサルティングの役職別・年齢別の目安年収である。

役職に紐づく形で年収レンジが定められており、年収レンジの中では評価の積み重ねで変わってくる。

アシスタントコンサルタント

日本能率協会コンサルティングのアシスタントコンサルタントは、コンサルタントの基本ノウハウを習得する期間として、プロジェクトのアシスタント領域全般を担う。

主な作業としては、先輩や上司のもとでインタビュー・会議での議事録作成・リサーチ・データ解析・クライアント向け資料作成等を担当し、与えられた作業を行う。

新入社員、コンサルティングファーム未経験（事業会社経験）の第二新卒の大半はアシスタントコンサルタントとして入社することとなり年収レンジは350~550万円程度となる。

ジュニアコンサルタント

日本能率協会コンサルティングのジュニアコンサルタントは、アシスタントコンサルタントの業務に加えて、タスク管理、クライアントへの報告等を担当する。

特に、チームリーダーであるデピュティコンサルタントの下で、クライアントの担当者層との討議を主体的に取り仕切りながら、プロジェクトの主要課題を解決することが求められる。

ジュニアコンサルタントには4~8年目程で昇格するケースが多く、特定の分野の専門家として修業する期間となっている。

コンサルティングファーム経験の第二新卒の大半、20代後半のコンサルティングファーム未経験者(事業会社経験者)は、ジュニアコンサルタントとして入社することとなり、年収レンジは550~700万円程度となる。

デピュティコンサルタント

日本能率協会コンサルティングのデピュティコンサルタントは、チームリーダーとして、クライアントの課長・部長層とのディスカッションを重ねながら、プロジェクトのアウトプットの全体像を設計するだけでなく、チーム全体の進捗・課題・リスク管理を担当する。

また、ジュニアコンサルタントやアシスタントコンサルタントといったメンバーを指導し、作業を完了させることが求められるだけでなく、チーフコンサルタントとともに提案活動を実施することもある。

デピュティコンサルタントには9~12年目程で昇格するケースが多く、チーフコンサルタントへの準備期間としての位置付けとなっている。

また、20代後半～30代前半のコンサルティングファーム未経験者(事業会社経験者)は、デピュティコンサルタントとして入社することが多い。

年収レンジは700~850万円程度となる。

チーフコンサルタント

日本能率協会コンサルティングのチーフコンサルタントは、会社を代表したプロジェクトの責任者として、プロジェクト全体の課題やリスクを管理しつつ、クライアントの役員層と議論を重ねながら、中長期的な方向性を定める。

また、チーフコンサルタント以上からは稼働率に加えて、売上、および、社内貢献活動が評価に加わる。

そのため、デリバリーだけでなく、提案活動による案件獲得、更には社内活動としてナレッジの共有、情報交換、社内イベント、若手コンサルの育成等の活動も実施する。

チーフコンサルタントには13~16年目程で昇格するケースが多いが、メンバーのマネジメント能力を昇格の際には特に見極められる。

また、30代で事業会社にて管理職を担当していた経験者（コンサルティングファーム未経験者）は、チーフコンサルタントとして入社することが多い。

年収レンジは850万円～1,100万円程度となる。

シニアコンサルタント

日本能率協会コンサルティングのシニアコンサルタントは、チーフコンサルタントより売上評価の比重が高くなるため、プロジェクトのデリバリーの責任者としての活動よりも、クライアントへの提案活動に比重が高くなり、規模の大きな案件を獲得することが求められる。

また、クライアントワーク以外にも、社内活動（ナレッジの共有、情報交換、社内イベント、若手コンサルの育成等）のリーダーとしても活動する。

シニアコンサルタントは特定領域の第一人者であることが求められるため、チーフコンサルタント以下よりも、更に、案件獲得と会社経営という視点での活動が重視される。

シニアコンサルタントには実力次第で昇格し、年収レンジは1,200万円～と売上・経営貢献次第で高くなっていく形になっている。

プリンシパルコンサルタント

日本能率協会コンサルティングのプリンシパルコンサルタントは、日本能率協会コンサルティングの顔としてクライアントからの案件獲得だけでなく、経営方針の決定等、会社役員としての活動を担当する。

売上貢献、クライアントの役員との関係構築はもちろんのこと、育成、採用、ガバナンスの統制、多様性の促進等、様々な経営活動が求められる。

また、プリンシパルコンサルタントに昇格するためには、売上貢献だけでなく、社内で「顔が利く」存在になる必要もあるため、他のチームのプリンシパルコンサルタントからも、ある程度、認知されており、信頼されていることが重視される。

年収レンジは1,500万円～と売上・経営貢献次第で高くなっていく形になっている。

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日本能率協会コンサルティングの年収制度

日本能率協会コンサルティングの年収制度としては、上期と下期の年2回で賞与に関する評価会が実施され、各階級で規定年数/稼働に達すると昇級・昇格試験が実施される仕組みを導入している。

この特徴は、社員の考え方次第で、「ポジティブな効果」と「ネガティブな影響」が出ていると言える。

普段の頑張りで昇給・昇格できるわけではなく、試験があることに不満を持つ社員も一定数いることは事実です。一方で、多くの社員は「昇給・昇格できる社員を試験という形で厳選に選定することは良いこと」と感じていますね。

元日本能率協会コンサルティング社員A氏

日本能率協会コンサルティングの評価制度

日本能率協会コンサルティングでは、各階級に設けられた一定の年数/稼働を達成すると、昇格試験を実施することになり、その昇格試験で合格することにより、昇給・昇格を実現できる。

具体的な各階級の従業員は、下記の通りの年数/稼働、および、基準で昇格試験への受験資格を得ることができる。

デピュティコンサルタント以下は、稼働率が評価の100%を占め、稼働率のノルマ（85%以上）を達成していることはもちろんのこと、従事したプロジェクトの貢献度合い（定例資料のストーリー構成、クライアントとのディスカッションの様子、成果物の品質等）を評価される。

チーフコンサルタント以上は、売上が評価の60~70%であり、稼働率が評価の10%を占め、社内イベントや仕組み作り等の社内貢献が評価の20~30%を占めており、職階が高いほど、売上のノルマ額は高くなる。更には、会社経営の貢献度合い（若手育成、新規顧客の開拓等）も評価される。

また、一定の規定年数/稼働に達すると昇格試験を実施することになり、その試験で合格しなければ昇格は果たせない仕組みとなっている。

日常のプロジェクトにおいて成果を出しつつ、昇格するためには試験に合格しなければいけないので、狭き門だと感じるかもしれません。しかし、一方で、昇格できれば年収がUPするだけでなく、活躍の場も広がりますので、それ相応の待遇を受けることができるようになります。

現役日本能率協会コンサルティング社員B氏

日本能率協会コンサルティングの残業代

日本能率協会コンサルティングでは、1日の標準労働時間が8時間のフレックスタイム制度を導入している。

また、残業すればその分だけ残業代として会社から手当が支給される形となっている。

月の平均残業30時間程度ですね。忙しくても、それくらいの時間なので、もっと少ない社員もいると思います。コンサル業界の中では、非常にホワイトな職場環境だと感じていますね。

現役日本能率協会コンサルティング社員C氏

日本能率協会コンサルティングの賞与

日本能率協会コンサルティングでは、年に2回の評価会を経て、賞与額が決める制度を導入しており、支給のタイミングは年2回（6月、12月）と分けて、支給される。

賞与に関する評価基準や支給のタイミングは、他の日系企業と似ていると思います。なので、他社から転職してくる人にとっても、あまり、違和感を感じることは無いかと思いますね。

現役日本能率協会コンサルティング社員D氏

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日本能率協会コンサルティングの生活水準

以下では日本能率協会コンサルティングの年収を踏まえたリアルすぎる生活水準を紹介する。

実際のインタビューを踏まえた内容であるため、ぜひ参考にしていただきたい。

デピュティコンサルタントの生活水準

日本能率協会コンサルティングのデピュティコンサルタントの場合、評価にもよるがおおよそ手取りは35万円程度になる。

例えば、一人暮らしの場合の生活水準としては以下のようなイメージである。

項目	収入	支出
手取り	35.0万円
家賃		9.0万円
食費		6.0万円
光熱費		1.5万円
通信費		1.5万円
交際費・趣味娯楽費		6.0万円
医療・保険費		1.0万円
衣服・美容費		1.0万円
交通費		0.5万円
雑費		1.5万円
貯金		7.0万円

手取り35万で一人暮らしであれば都心でも比較的余裕のある生活ができる。一方で、オフィスの近くに住むなど都心部に住もうと思うとなかなか厳しい水準ではある。（オフィス近くに住もうとすると12~15万円程度の家賃となる）

そのため、住まいとしてはオフィスから比較的アクセスが良い、東西線や三田線、千代田線などで15分程度離れたところに住んでいる人が多い。

とは言え、趣味娯楽へある程度自由に使えるお金が多く確保できるため、暮らしに困ることはほとんどないと言える。

食費に関してもそこまで切り詰める必要はなく、6万円程度使うことができる。手取り35万であれば余程豪遊をしない限り、月に7~10万円程度の貯金もできるため、かなり余裕のある暮らしができる。

また、社内には100を超える研修プログラム、50を超える研究会（興味あるものに自由に参加できたり、自ら立ち上げることもできたり、仲間と研鑽できる場）が用意されており、経済的な負担無く、自己成長を実現できる環境が整っていることも、日本能率協会コンサルティングの魅力であると言える。

チーフコンサルタントの生活水準

日本能率協会コンサルティングのチーフコンサルタントだと、評価によるが、年収が平均1,000万円ほどになるが、月々の手取りベースにすると約60万円程度となる。

チーフコンサルタントでも独身の人もいるが、以下では配偶者・子ども（一人）と家族暮らしの場合の生活水準イメージをご紹介する。

項目	収入	支出
手取り	60.0万円
家賃		20.0万円
食費		10.0万円
光熱費		2.5万円
通信費		2.5万円
養育費		2.0万円
交際費・趣味娯楽費		4.0万円
医療・保険費		2.5万円
衣服・美容費		3.0万円
交通費		1.0万円
雑費		2.0万円
貯金		10.5万円

年収1,000万円で家族3人で暮らす場合は、大きな不自由をすることなく暮らすことはできる。

ただ配偶者＋子供となると、住まいに関しては最低でも2~3DLKは確保したいところであり、東京都内の主要区に暮らす場合は家賃18~20万円ほどになる。

また子供の年齢にもよるが、習い事や塾、私立への進学もある程度は無理なく対応できるため、教育面での心配も大きくはない。ただし、年収1,000万円では決して贅沢な暮らしはできないという点を肝に命じて置く必要がある。

年収1,000万円というとどうしても「高年収」という意識を持ってしまう人もいるが、家族3人暮らしの場合は都心に住むことは難しく（築年数やマンショングレードなど何かしらの妥協は必要）、外食などを頻繁に行くことも難しい。

そのため、例えば日本能率協会コンサルティングのチーフコンサルタントでも、東京の練馬区や江東区、江戸川区に住んだり、あるいは千葉や埼玉で比較的アクセスの良いエリアに住む人が多い。

一方で、会社としても、そういった社員を支援する制度を用意しており、具体的には団体生命保険、財形貯蓄、住宅貸付金制度、テレワーク手当（一時金）等を通じて、金銭的に生活が困窮することのないようにサポートしている。

コンサルへの転職を成功させるためには

【現役社員が教える】日本能率協会コンサルティングで年収を上げる方法

以下では日本能率協会コンサルティングで年収を上げる方法を「転職時」と「転職後」に分けてご紹介する。

転職時

日本能率協会コンサルティングへの転職の場合、「本人の希望年収」、「面接での評価」、「本人の専門性」を総合的に考慮して年収が決まる。

年収を上げる方法としては、「面接でのきちんとした受け答えができる」という前提ではあるが、基本的に他ファーム・企業から高い年収でオファーをもらっていることをチラかせながら提示された年収から＋α乗せて「本人の希望年収」を伝えれば十分に年収を上げることは可能である。

日本能率協会コンサルティングは、経営戦略、マーケティング、人材・組織、開発・技術、生産・ロジスティクス等、様々な領域を手掛けており、それらの領域の専門家は年収に関する交渉を有利に運ばせることができる可能性が高い。

また、特に日本能率協会コンサルティングは、人材育成・組織改革等に強みを持っているため、人事・組織改革等の経験を有する人材は転職を機に年収を上げるチャンスが高いと言える。

私の周りでも、人事畑出身の社員が複数いますが、みなさん、年収を上げて入社してきていますね。それだけ、クライアント、および、会社において、人材育成や組織改革といったプロフェッショナルに対する需要が高いのだなと感じます。

現役日本能率協会コンサルティング社員E氏

転職後

日本能率協会コンサルティングへの転職後の年収は役職や評価に大きく依存することになる。

そのため、デピュティコンサルタント以下は目の前のプロジェクトで成果を出すこと、チーフコンサルタント以上は売上ノルマの達成、社内活動等で成果を出すことが非常に重要になる。

また、規定年数/稼働に達すると昇格試験があり、その試験をクリアする必要も出てくるので、対策が必要になる。

実際、日本能率協会コンサルティング社員に話を伺うと以下にようなTipsがあがっていた。

普段の成果に加えて、昇格試験があります。試験は特に難しいとかではなく、仕事に対する考え方や進め方等が評価・採点される形式ですが、普段通りの思考で臨めば、特に問題無く、昇格できると思います。

現役日本能率協会コンサルティング社員B氏

コンサルへの転職を成功させるためには

日本能率協会コンサルティングが教える年収の"リアル"

昇格試験があるという人事制度を持つ持つ日本能率協会コンサルティングであるが、現役日本能率協会コンサルティング社員に現状の年収に対してポジティブ・ネガティブに思うことをお聞きした。

リアルな生の声であるためぜひ参考にしていただきたい。

ポジティブ

日系の企業ということもあり、給料以外の待遇も良いと感じています。社内研修はもちろん、福利厚生も含めると、経済的な負担無く、スキルアップできたり、仕事のパフォーマンスを上げることができますね。

現役日本能率協会コンサルティング社員C氏

成果を出せば、その分だけ、高い賞与という形で還元されるので、仕事に対するモチベーションが高い社員が多いですね。階級が上がれば上がるほど、その傾向が強いので、成果を出せば、外資系コンサルティングファームにも匹敵するくらいの賞与を手にすることができます。

現役日本能率協会コンサルティング社員D氏

ネガティブ

他の大手コンサルティングファームに比べると、年収水準はやや劣りますが、一方で残業も比較的、少ないので、ワークライフバランスを踏まえると非常に妥当な水準だと感じています。高い年収を取るか、ワークライフバランスを取るかってイメージですね。

現役日本能率協会コンサルティング社員E氏

一定の規定年数/稼働に達しなければ昇格試験にチャレンジすることができないので、「長い年数だけ勤務している方が、昇格に有利なのでは」と感じる人もいるかもしれません。しかし、長い間、コンサルタントとして活躍している分だけあって、昇格している社員の方々は、みなさん、非常に優秀ですよ。

現役日本能率協会コンサルティング社員B氏

コンサルへの転職を成功させるためには

コンサルファームではケース面接を始めとする特殊な選考が行われ、非常に難易度が高いと言われている。

また、コンサル業界自体が外から見えづらい業界であるため、転職前にリアルな実態を把握することも難しい。

そのため、「コンサル転職の成功率を上げる」「コンサル転職を通じて理想のキャリアを実現する」上では、コンサル業界への知見や対策ノウハウを持つエージェントを選ぶことをおすすめしたい。

コンサルキャリアは株式会社Flow Groupが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援と企業の採用支援を行っています。

会社名	株式会社Flow Group
会社HP	https://consul-career.com/corp/
所在地	東京都新宿区市谷田町3丁目8 市ヶ谷科学技術イノベーションセンタービル 2F
法人番号	5011001129632
厚生労働省 有料職業紹介事業認可番号	13ーユー315272
適格請求書事業者登録番号	T5011001129632