コンサルタントは何種類あるの?種類や分類を10に分けて専門家が解説

コンサル業界の人気が大きくあがっているが、一言でコンサルタントと言っても様々種類が存在する。本記事では、コンサル業界の「中の人」がコンサルティング業界の種類や分類を徹底解説していく。

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コンサルティング業界の種類・分類

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コンサルティング業界の種類としては主に対象クライアント規模(上記図の縦軸)とコンサルティングテーマ(上記図の横軸)によって大きく分かれる。

例えば「大企業」×「戦略」であれば従来戦略コンサルファームが手掛けてきた領域である。(現在は戦略コンサルファームは横軸を広げてM&AやIT、組織人事などを手掛けているためその限りではない)

一般的にはコンサルティングテーマ(横軸)を起点に種類を語られることが多い。

  • 戦略
  • M&A
  • IT
  • 業務
  • 組織人事
  • 財務/会計
  • SCM
  • リスク/セキュリティ
  • 企業・事業再生

また、大手コンサルファームと呼ばれる企業群が手掛ける顧客が「大手~中堅企業」である一方で、一部プレーヤーは中小企業をターゲットに全方位的に経営を支援するようなコンサルテイングを行っていたりもする。

以降では、横軸である「コンサルティングテーマ」+縦軸である「顧客規模」のうち「中小企業向けコンサル」別に詳細に解説していく。

種類1. 戦略コンサル

まず1つ目の種類が、「戦略」コンサルタントである。ヘンリーミンツバーグによると戦略とは大きく5つに分類できる。

  • 計画(成功までの道標)
  • 成功の繰り返し(成功パターンの抽出)
  • 市場でのポジショニング
  • 未来予測
  • 競合の動向に対処する策略

戦略と一言で語られることが多いが、実はこうした5分類が存在し、戦略コンサルが担う案件テーマもそれだけ幅がある。

また、戦略を策定する視点も複数あり、「企業の経営視点」で策定する経営戦略もあれば、「事業トップの視点」で策定する事業戦略、「機能のトップ視点」で策定するマーケティング戦略など多岐に渡る。

実際の戦略コンサルティングの案件テーマとしては、「中長期経営計画」「ポジショニング戦略」「海外参入戦略」「新規事業戦略」「マーケティング戦略」「営業戦略」などがあげられる。

▼代表的な企業

  • マッキンゼーやBCG、ベインなどの戦略コンサルティングファーム
  • アクセンチュアやDeloitte、PwCなどの総合コンサルティングファームの戦略コンサル部門

種類2. M&Aコンサル

2つ目の種類が、「M&A」コンサルタントである。投資銀行などの金融プレーヤーと異なり、M&Aのプロセスの中でコンサルタントが関与するのは一部に限定されることが多い。

フェーズによって、M&Aの実行までを支援するPre M&A領域と、M&A実行後~統合までを支援するPost M&Aに分けられる。Pre M&A領域としては一例として以下のようなことを行う。

  • Pre M&A領域:事業ポートフォリオ戦略策定、買収対象企業のロング~ショートリスト作成、ビジネスDD
  • Post M&A領域:統合計画作成、組織/事業の設計、社内インフラ整備

Pre M&A領域までは戦略コンサルファームも手掛けることはあるが、Post M&A領域であればM&Aブティックファームや、総合コンサルファームがメインプレーヤーとなる。

種類3. ITコンサル

3つ目の種類が、「IT」コンサルタントである。ITやデジタル技術を活用した戦略の策定から、実際の導入支援までを行う本領域は、コンサルが提供するサービスの中でも最も大きいパイを占める。

ITやデジタル技術を活用余地の検討から、導入後の組織や業務設計、効果見積もり、実際の導入支援を行う領域である。最近では、デジタルトランスフォーメーションと言った言葉でも語られ、RPAやAIを活用した戦略や導入支援もここに該当する。

  • IT戦略コンサル
  • パッケージ導入コンサル
  • RPA/AI導入コンサル

上記のように一言でITコンサルと言っても上流~下流に分かれており、それぞれで得られる経験・スキルも異なれば、将来的に描けるキャリアも変わってくる。

ITコンサル領域はITに特化したITコンサルファームだけでなく、総合コンサルファームも得意とする領域である。また最近ではマッキンゼーやBCGもこの領域に進出をしており、種類の線引は曖昧になりつつある。

▼代表的な企業

  • IBMやアビームなどのITコンサルティングファーム
  • アクセンチュアやDeloitte、PwCなどの総合コンサルティングファーム
  • (近年では)マッキンゼーやBCGといった一部戦略コンサルティングファーム

種類4. 業務コンサル

4つ目の種類が、「業務」コンサルタントである。業務プロセスの改善や変革など提言を行うコンサルタントであり、IT導入を行う前段階でも必要不可欠な機能であるため、ITコンサルと切手も切り離せない関係とも言える。

業務コンサルはクライアント企業の目指す方向性や今後の目標をヒアリングした上であるべき姿の策定を行い、その上で現状を整理してあるべき姿とのギャップを明確にしていく。(Fit & Gap分析)

その後上記のギャップを埋めるためにはどのようなフローが必要か、改善点はどこになるかなど具体的な業務フローの設計を行うことになる。

業務コンサルは基本的にITコンサルとセットで行われることが多いため、ITコンサルと同様にITコンサルファームや総合コンサルファームが手掛ける領域である。

▼代表的な企業

  • IBMやアビームなどのITコンサルティングファーム
  • アクセンチュアやDeloitte、PwCなどの総合コンサルティングファーム

種類5. 組織/人事コンサル

5つ目の種類が、「組織/人事」コンサルタントである。組織風土や働き方の改革から、人事評価・報酬制度や研修・育成制度設計、組織設計や人材配置などを行う。

また、M&Aに際して人事デューデリジェンスや人事PMIを行うのも、この「組織/人事」コンサルタントである。HC(Human Capital)、HR(Human Resource)コンサルタントとも呼ばれることもある。

企業経営が複雑化していく中で、大手企業が抱える組織・人事領域の経営課題が増えてきており、それに応じて組織・人事コンサルが扱うテーマも非常に多様化・複雑化しているようだ。

▼代表的な企業

  • マーサーやコーン・フェリーなどの組織・人事コンサルティングファーム
  • アクセンチュアやDeloitte、PwCなどの総合コンサルティングファーム
  • マッキンゼーなどの一部戦略コンサルティングファーム

種類6. 財務/会計コンサル

6つ目の種類が、「財務/会計」コンサルタントである。財務機能の改革支援や、グループの管理会計やグループ会計基準の策定、会計システム構想策定支援、グループ経理業務の標準化・効率化などを行う。

基本的に会計事務所系の総合ファームの守備範囲となることから、会計士のサービスと混同する人が多いが、多くの場合コンサルタントが提供するサービスとなる。

機能や業務が複雑化したグローバル企業や、それに類する大手企業がクライアントとなり、グローバル規模でのプロジェクトになることが多いため、プロジェクトの特性としても長期化しやすいと言える。(アサインされたメンバーは世界各国を飛び回る可能性があるというのも財務/会計コンサルの特徴と言える)

▼代表的な企業

  • アクセンチュアやDeloitte、PwCなどの総合コンサルティングファーム
  • IBMやアビームなどのITコンサルティングファーム

種類7. SCMコンサル

7つ目の種類が、「SCM」コンサルタントである。SCMという言葉の通り、サプライチェーン全体や、生産・物流の最適化支援から、調達コストや在庫コストの削減支援などを行う。

ここ数年で、ロボットやAIなどの最先端技術との重なりが特に大きくなっている領域でもあり、コンサルタントの需要が増えている領域でもある。「財務/会計」コンサルタントと同様に、基本的にサプライチェーンが複雑化したグローバル企業や、それに類する大手企業がクライアントとなる。

▼代表的な企業

  • アクセンチュアやDeloitte、PwCなどの総合コンサルティングファーム
  • IBMやアビームなどのITコンサルティングファーム

種類8. リスク/セキュリティコンサル

8つ目の種類が、「リスク/セキュリティ」コンサルタントである。

内部統制報告制度設計やリスクアセスメント、海外子会社の内部監査、事業/地域を越えた統制手法の検討/導入支援、セキュリティアセスメントやサイバーセキュリティ対策の検討、情報管理システムのデザイン/導入支援などを行う。

この「リスク/セキュリティ」領域はまだ新しい領域ではあり、コンサルタントの守備範囲という認識を持つ人はあまり多くないと想定される。しかし、企業に向けられる目がより厳しくなっており、また企業のグローバル化に伴い、引き続きクライアントから需要は根強く、今後も成長が期待されている領域である。

▼代表的な企業

  • アクセンチュアやDeloitte、PwCなどの総合コンサルティングファーム

種類9:企業・事業再生コンサル

9つ目の種類が、「企業・事業再生」コンサルである。事業再生コンサルとは一言で言うと低迷・悪化している事業を再生する仕事である。

クライアント企業の財務状況によってメインとなる仕事内容は変わってくるが、大きくは「コスト削減」という守りと、事業戦略の策定・実行という攻めの両面を担うことになる。

また状況によっては資金調達の支援も行うため、ファイナンスに関する知識や経験も求められる場合もある。

オフィスにこもって分析・資料作成に大半の時間を使うことが多いコンサルティングも多い中で、クライアント企業に常駐するハンズオン型で、実際に自分が経営陣の右腕となって事業再生に取り組めることも、事業再生コンサルの醍醐味と言える。

▼代表的な企業

  • アリックスパートナーズ、リヴァンプなどの企業・事業再生コンサルファーム

種類10:中小企業向けコンサル

10つ目の種類は「中小企業向け」コンサルである。中小企業向けコンサルとは、中小企業をクライアントとして現場に深く入り込んだコンサルティングを行う特徴を持つ。

大企業向けコンサルの場合は少数メンバーでチームを作り、基本的に1人1プロジェクトというアサインになるが、中小企業向けコンサルの場合は1人で複数社の案件を掛け持つような働き方になることが多い。

その分1人1人の裁量が大きくバイネームで仕事ができるという魅力がある。

▼代表的な企業

  • 船井総研、リブ・コンサルティングなどの中小企業向けコンサルファーム

種類の境目が溶けつつあるコンサル業界

特に2010年以降の10年間、コンサルタントの種類は本記事で紹介した10種類の機能別で多くを説明することができた。しかし、現在コンサル業界は大きな変革期を迎えている。

クライアントを取り巻く環境は大きく、そして目まぐるしいスピードで変化しており、それに応じてコンサルタントに求められる役割も変化している。

具体的にはコンサルタントの種類の境目がなくなりつつあり、1つの種類だけを極めても価値が出せなくなり始めている。例えば戦略策定のプロフェッショナルでも現代においてはITを理解できない人はまったく価値が出せない。

実際、種類間の境目が溶け、例えば戦略コンサルファームがITコンサルファームの領域に進出するような事例も出てきている。さらには近年では総合コンサルファームが業界内で存在感を高めているが、その要因が幅広いサービスラインを押さえて一気通貫で価値を提供できることが大きい。

こうした業界変化があるだけに、過去の書籍やネット上の情報というのに頼り過ぎず、現役コンサルやコンサル業界に精通しているエージェントから情報収集しておくことが必須になる。

コンサル転職でおすすめのエージェント

前述の通り、コンサル業界は今大きく変化しており、一昔前に市場価値が高いと言われていた領域が今では「オワコン」と言われていたり、逆に注目されていなかった領域が「アツい」と言われていたりする。

コンサル転職を目指すのであれば、コンサル業界がどのように変化していて、どのファームのどの領域が今「アツい」のかをしっかり把握しておく必要がある。

「少し前に聞いたことがある」程度の情報を頼りに転職してしまうと、苦労して入ったのにクライアントから求められていない、今後衰退していく領域のコンサルタントになってしまう危険性がある。

そのため、コンサル業界に精通しており、転職支援実績が豊富なエージェントを選ぶ必要がある。具体的には、コンサル転職に特化したアクシスコンサルティングには絶対に登録すべきである。

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おすすめ度:★★★★★

アクシスコンサルティングはコンサル特化エージェントであるがゆえに転職情報が豊富であり、かつ支援が非常に手厚い。ここまでの支援実績がありながらコンサル転職に特化しているエージェントというのはアクシスコンサルティング以外存在しない。

コンサル転職を成功したい人には、アクシスコンサルティングを本当におすすめできる。

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Aさん
(戦略コンサル転職者)
とにかく支援が手厚かったです。ケース面接もかなりの回数お願いしましたが、嫌な顔一つせずに対応してくださりました。
また書類面でも細かい点まで確認してもらえてアクシスさんに「受からせてもらった」という感覚です。

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Bさん
(総合コンサル転職者)
業界情報が豊富で「このファームのケース面接ではこうした方がよい」など、個別具体なアドバイスを頂けました。
他に大手エージェントにも登録していましたが、アクシスさんは「ここまで違うのか」というレベルの情報の質と量でした。

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コンサル転職に本気であれば間違いなく上記の記事が役に立つと確信している。様々なエージェント紹介記事があるが、明らかにおすすめできない大手エージェントを取り上げていたり、「おすすめ」と言いながら明らかに実体験があるはずもない10社も紹介していたりと悲惨な状況である。

上記の記事はコンサル転職に本気のあなたの役に立つために、コンサルキャリア運営メンバーや多くの知人の実体験を凝縮した本当におすすめできるエージェントをご紹介している。ぜひあなたの転職活動が成功することを祈っている。

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