株式会社アカラ。新規事業立ち上げに特化したコンサルティング会社オープンアソシエイツ(現RPAホールディングス株式会社)にて大手上場企業の新規事業立ち上げプロジェクトを多数手掛けた阿部勇太氏が設立。新規事業に関する企画・戦略立案・実行支援や、プロフェッショナル人材による経営アドバイス・実行支援(BizDev-Consultant)を行う。
フリーコンサルタント向けの案件マッチングサービスが乱立する中で、ユニークなポジションを確立しているのが株式会社アカラが展開する「BizDev-Consultant」である。今回は「BizDev-Consultant」を行う株式会社アカラの代表取締役である阿部氏に新規事業のトレンドや活躍できる人材について伺った。
BizDev-Consultantの特徴
ーBizDev-Consultantの特徴について教えて下さい。
BizDev-Consultantの一番の特徴は新規事業系の案件が多いという点です。また事業会社直請けの案件が多いというのも特徴だと思います。大手のコンサルファーム出身者が立ち上げたサービスというのはどうしてもコンサルファームからの二次請け案件が多くなる傾向があるので、事業会社直請けの案件が多いというのはBizDev-Consultantの特徴だと思います。
BizDev-Consultantではスキル・ノウハウを持つ個人だけでなく、特定ノウハウや技術を持つ企業と課題を持つ企業のマッチングも行っています。我々としては個人か法人かに拘らず、課題解決における"触媒"になることを目指しています。
ーBizDev-Consultantでは新規事業案件を豊富に扱えているのはどういった理由なのでしょうか?
私はオープンアソシエイツという新規事業案件に強みを持つコンサルファームで8年間コンサルタントをやっていました。そうした強み・経験を活かして開拓していることが大きな理由だと思います。また、大手企業でも新規事業では予算がつきにくく大手コンサルファームの単価感と合わず、コンサルファームが手掛けにくいというのは一つの理由だと思います。
ーそうなるとあまり競合と取り合いなどは起きないということでしょうか?
新規事業以外になると競合各社と早いもの順で案件の奪い合いになってしまいますが、新規事業案件となると競合と取り合いになることはほとんどないです。私のような新規事業経験者だからこそ獲得できている部分が大きいというのが要因かなと思います。
新規事業の最新トレンド
ーBizDev-Consultantではどのようなクライアントが多いのでしょうか?
大企業の製造業、ゼネコン、ITが多いです。業種に限らず日本においては常に新しい種をまかないといけないという強いニーズがあります。特に製造業やゼネコンのクライアントは新しいことをやっていかないといけないという危機感から新規事業案件のニーズは大きいです。
ー案件テーマのトレンドなどはありますか?
やはり最近だとDXに関わるテーマが多いです。ただし、クライアント自身もDXを明確にイメージできているわけではなく、よくよく話を聞いてみると「上から言われてDXというテーマだけ決まっている」ということや、実はデジタル化の話だったということもよくあります。
新規事業にはどうしても"流行語"があるので、それらに惑わされずクライアントの課題やニーズを整理するのも我々仕事だと思います。
ー上記のようなクライアントにはどのような支援が求められることが多いでしょうか?
大企業における新規事業では「社内説得」が重要になってくるので、そうした資料作成も含めて手をごりごり動かした支援を求められることが多いです。そのため20代後半~30代後半くらいまでの人のニーズが強いです。
ー実際に新規事業の立ち上げまで依頼されることもあるのでしょうか?
案件の割合としては新規事業立ち上げ・実行支援の依頼の方が7:3位の割合で多いです。新規事業におけるリサーチ・事業計画等の企画フェーズのものは単発になる事が多いのですが、その理由としてはそもそも事業化しないというジャッジになる事が多いためです。
一方で実行支援の依頼も多いのも事実であり、社内で事業案が通ったもののまだ社内リソースが十分ではないというような課題があり、そのような状況に対してご支援の依頼がくるという流れになります。
新規事業で活躍できる人材
ーBizDev-Consultantではどのような人が活躍しているのでしょうか?
BizDev-Consultantではコンサルファームと事業会社での新規事業、または起業を経験している人が活躍しています。コンサルファームだけのご経験だと、新規事業のプロとしてはクライアントから受け入れてもらえない可能性が高いです。
逆に事業会社だけの経験だと汎用性がないという点がネックになります。事業会社だと「社長直下の新規事業」などもありますが、その経験だけだと特に製造業やゼネコンなどのクライアントとフィットしない可能性があるからです。
年齢でいうと先程も申し上げましたが、一定の経験がありかつごりごり手を動すことができるということで、20代後半から30代後半くらいになります。
ー阿部さんが色々なコンサルタントを見られてきて長期的に活躍していける人はどのようなだと思いますか?
敢えて一つに絞るとすると「人柄が良い人」だと思います。もちろん基本的なコンサルスキルや当該領域における経験があるのは大前提ですが、一定以上のレベルを超えると後は人柄かなと思います。
思考がキレキレでもクライアントに上からコミュニケーションを取ってしまう人も残念ながらいて、そういう人は継続的な依頼に繋がりにくいです。逆にそこまで思考がキレキレでなくても、クライアントの立場や文脈を理解して一緒に動ける人が長期的に活躍できる人の特徴だと思います。
>>株式会社アカラ:https://a-kala.com/
>>BizDev-Consultant:http://bizdev-consultant.jp/