「新卒コンサルは使えない」は本当か?

新卒でコンサルファームに入社する人が増える中で、「新卒コンサルは使えない」という人も増えている印象である。

本記事では、現役コンサルである筆者が「新卒コンサルは使えない」と言われる理由やその真意、対処法について徹底解説していく。

「新卒コンサルは使えない」のリアル

本記事に加えて、「総合コンサルファームの歩き方」というnoteについてもぜひご一読することをおすすめしたい。

著書は新卒でBIG4コンサルに入社して、最短でシニアコンサル・アソシエイトに昇進した経歴を持つ。

そんな著者が何を考え、どのようにコンサルファームで過ごし方についてリアルに書かれているおすすめのnoteである。

「総合コンサルファーム」というタイトルではあるが、戦略ファーム・総合ファーム問わず活用できる内容となっている。

新卒コンサルは本当に使えないのか?

結論から言うと、「新卒コンサルは使えない」というのは間違っていると胸を張って言える。

コンサル各社がどんなに人材を厳選しても、コンサルがどんなに成長環境であっても、どんな組織にも「使えない」という人材が一定数存在してしまう。

近年はコンサルファーム各社が新卒採用数を拡大していることもあり、母数が増えたことで「使えない」人材も増えてしまっているかもしれない。

しかしだからと言って「新卒コンサルは使えない」と主張するのはあまりにも主語が大き過ぎる。

実際に、新卒コンサルは優秀な人が多く、転職市場でも大人気の人材である。

大手企業、スタートアップ問わず採用ニーズも強く、筆者も「どうやったら新卒コンサルを採用できるか?」といった相談を受けることもある。

新卒コンサルが使えないと言われる理由

一方で、「新卒コンサルは使えない」と言われる理由についても真摯に耳を傾けるべきである。

「新卒コンサルは使えない」という人たちの主張をまとめると以下の3つが挙げられる。

  • 現場を知らない
  • 頭でっかち
  • チームワークがない

1. 現場を知らない

新卒コンサルは使えないと言われる理由の一つが「現場を知らない」ことである。

実際に事業会社で働くとよく分かるが、事業会社では意思決定の連続である。

様々なバックグラウンドを持つ、様々な関係部署・関係者と合理的に判断できない内容を議論して決定していく必要がある。

こうした現場を知らずに「なんで事業会社はこんなこともできないんだ」と言ってもしまう新卒コンサルがいるのもまた事実である。

コンサルの仕事は提言することではなく、実際にクライアントのアクションを支援することであるため、現場を知らない発言はイコール「新卒コンサルは使えない」に繋がってしまうのだ。

2. 頭でっかち

新卒コンサルは使えないと言われる理由の2つ目は、ポストコンサル転職後によく言われることで「頭でっかち」ということだ。

前述の通り、事業会社では日々大小様々な意思決定をしていく必要があり、そのほとんどが合理的な判断のみで片付けられないことが多い。

一方で新卒コンサルは合理的に物事を考えるように鍛えられており、どうしても合理的な判断を重視しがちだが、その結果として「頭でっかち」と言われてしまうのだ。

「頭でっかち」だとどうしても周囲の人たちを動かすことができず、周囲の人たちをいかに巻き込むかが肝の事業会社においては「新卒コンサルは使えない」となってしまう要因になるのだ。

3. チームワークがない

コンサルファームは自らのダイバーシティをアピールはしているものの、実際コンサルファームは非常に偏った人材で構成されている。

これがコンサルファームがプロファームとして高い提供価値や成長環境を実現できている要因でもあるが、その一方で新卒コンサルは異なる文化や人材と協働していくというチームワークを身に着けにくいという側面がある。

事業会社には様々な経歴、これまでの仕事経験、スキルセット、マインドセットの人がいる。

コンサルもプロジェクトチームでデリバリーを行うため、「チームワークはある」と主張する人もいるが、実際ポストコンサルで事業会社に転職した多くの人が「うまくチームメンバーが動かない」「チームメンバーに伝わらない」といった壁にぶつかっている。

前述の通り、周囲の人たちをいかに巻き込むかが肝の事業会社においては「新卒コンサルは使えない」となってしまう要因になるのだ。

使えない新卒コンサルにならないための方法

使えない新卒コンサルにならない方法として、筆者としては以下を行う必要があると考えている。

  1. どのようなキャリアを歩みたいかデザインする
  2. 上記キャリアに合うように受け身のアサインにならずに能動的に経験プロジェクトを決める
  3. その際、「使えないと言われる理由」を乗り越えられる経験をする

まず、すべてのスタートは「キャリアをデザインする」ことである。

とくに近年はコンサルファームは戦略・総合問わず幅広いサービスラインを展開しており、同じファーム出身でも身に付く経験やスキルは大きく異る。

その上で、目指すキャリアを実現するためのプロジェクト経験を積む必要がある。

流れに身を任せてアサインを受けていると、目指すキャリアを実現するのに必要な経験を詰めないどころか、経験の一貫性がなく市場価値の低い人材になってしまうリスクがある。

その中で「新卒コンサルが使えないと言われる理由」でもご紹介した点を克服できる経験を積んでおくのは非常に有用である。

例えば、顧客先に常駐して事業会社の力学や意思決定の現場を体感できるのはとても貴重である。

逆にずっと自社オフィスにいて「中期経営計画の策定をやっていました」という人材は「使えない」の烙印を押されるリスクが高いと思っている。

コンサルファームにおけるリアルなキャリア戦略や、能動的にアサインを獲得する方法を知りたい人は、「総合コンサルファームの歩き方」というnoteについてもぜひご一読することをおすすめしたい。

著書は新卒でBIG4コンサルに入社して、最短でシニアコンサル・アソシエイトに昇進した経歴を持つ。

そんな著者が何を考え、どのようにコンサルファームで過ごし方についてリアルに書かれているおすすめのnoteである。

「総合コンサルファーム」というタイトルではあるが、戦略ファーム・総合ファーム問わず活用できる内容となっている。

あなたのコンサルキャリアが充実したものになることを祈っている。

キャリアを考えるにあたり、長期インターンに参加する方法もおすすめである。

現在、大学に通っている方なら、長期インターンサイトRenew(リニュー)等で、探してみていただきたい。

参考:長期インターン・有給インターンサイトRenew(リニュー)|大学生向けインターンシップ求人・募集サイト

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