フューチャーアーキテクトの年収や生活水準をインタビューから徹底解説

戦略とITの両軸で、経営戦略から業務改革まであらゆるクライアントの課題解決を行っているのがフューチャーアーキテクトである。

本記事では現役フューチャーアーキテクトへのインタビューを踏まえて年収構造・事情など、様々な視点からフューチャーアーキテクトの年収について徹底解説していく。

本記事を作成するにあたっては、実際に現役フューチャーアーキテクト社員複数人にインタビューを行っている。

フューチャーアーキテクトへの転職を目指す上では、フューチャーアーキテクト転職大全およびおすすめのコンサル転職エージェントも参考にして頂きたい。

フューチャーアーキテクトの役職別・年齢別の年収

フューチャーアーキテクトの役職	年次（目安）	年収（目安）
アソシエイトコンサルタント	1~4年目	500~650万円
コンサルタント	4~8年目	650~850万円
シニアコンサルタント	8~12年目	850-1000万円
マネジャー	12年目~	1000~1500万円
ディレクター	実力による	1500万円~

上記はフューチャーアーキテクトの役職別・年齢別の目安年収である。

役職に紐づく形で年収レンジが定められており、年収レンジの中では評価の積み重ねで変わってくる。

アソシエイトコンサルタント

フューチャーアーキテクトのアソシエイトコンサルタントは、リサーチ、データ解析、インタビュー、クライアント向け資料作成、タスク管理、クライアントへの報告等、幅広く担当する。

新入社員、第二新卒の大半、20代後半のコンサルティングファーム未経験者(事業会社経験者)は、アソシエイトコンサルタントとして入社することとなり、年収レンジは500~650万円程度となる。

コンサルタント

フューチャーアーキテクトのコンサルタントは、アソシエイトコンサルタントに比べて、対クライアントの業務が多くなる。

主な作業としては、プロジェクト全体のスケジュール、および、報告資料のストーリーの構築、クライアントとの会議体や頻度等の調整、クライアントへの報告等を担当する。

コンサルタントには4~8年目程で昇格するケースが多い。また、20代後半～30代前半のコンサルティングファーム未経験者(事業会社経験者)は、コンサルタントとして入社することが多い。年収レンジは650~850万円程度となる。

シニアコンサルタント

フューチャーアーキテクトのシニアコンサルタントは、コンサルタントやアソシエイトコンサルタントといったメンバーの上司として、プロジェクトの管理・運営を担当する。

シニアコンサルタントには8~12年目で昇格するケースが多いが、メンバーのマネジメント能力を昇格の際には特に見極められる。また、30代で事業会社にて管理職を担当していた経験者（コンサルティングファーム未経験者）は、シニアコンサルタントとして入社することが多い。年収レンジは850万円～1,000万円程度となる。

マネジャー

フューチャーアーキテクトのマネジャーからは稼働率に加えて、売上、および、社内貢献活動が評価に加わる。

そのため、プロジェクトのデリバリーの責任者としての活動よりも、クライアントへの提案活動に比重が高くなる。

更には社内活動として、ナレッジの共有、情報交換、社内イベント、若手コンサルの育成等のリーダーとしても活動する。

シニアコンサルタント以下よりも、更に、案件獲得と会社経営という視点での活動が重視される。

マネジャーには12年目以降で昇格するケースが多く、年収レンジは、案件獲得のノルマの達成度合いで1,000万円～1,500万円程度と幅広いことも特徴であると言える。

ディレクター

フューチャーアーキテクトのディレクターは、他のコンサルティングファームのパートナーと同様のポジションとなる。

ディレクターは、フューチャーアーキテクトの顔としてクライアントからの案件獲得だけでなく、経営方針の決定等、会社役員としての活動を担当する。

売上貢献、クライアントの役員との関係構築はもちろんのこと、育成、採用、ガバナンスの統制、多様性の促進等、様々な経営活動が求められる。

また、ディレクターに昇格するためには、売上貢献だけでなく、社内で「顔が利く」存在になる必要もあるため、他の部署のディレクターからも、ある程度、認知されており、信頼されていることが重視される。

年収レンジは1,500万円～と売上・経営貢献次第で高くなっていく形になっている。

フューチャーアーキテクトの年収制度

フューチャーアーキテクトの年収制度としては、年2回の賞与、年1回の給与改定（昇給・昇格）に加えて、プロジェクト及び会社への貢献度に応じて年1～2回支給する臨時賞与（業績賞与と呼ばれる）の制度を導入している。

この特徴は、社員の考え方次第で、「ポジティブな効果」と「ネガティブな影響」が出ていると言える。

賞与、昇給・昇格は一般的な会社と同様だと思いますが、プロジェクト及び会社への貢献度に応じて支給される業績賞与の制度が特徴的だと思います。これによって、臨時でボーナスを支給されて喜ぶ社員もいますし、逆に支給されなくて悔しがる社員もいます。まあ、業績賞与が支給されなくても、一般的な賞与は受け取ることができますので、それだけで充分という社員が大半だと思いますが。

元フューチャーアーキテクト社員A氏

フューチャーアーキテクトの評価制度

フューチャーアーキテクトでは、360評価制度を取り入れており、年に1回、自己評価をプレゼンテーションで成果発表を行い、上司、同僚、その他のメンバー等の参加者によって評価され、賞与、および、次年度の基本給が決定される。

具体的には、各階級の従業員が下記の通りの評価ウエイトで査定される。

まず、シニアコンサルタント以下では、稼働率が評価の100%を占め、稼働率のノルマ（85%以上）を達成していることはもちろんのこと、従事したプロジェクトの貢献度合い（定例資料のストーリー構成、クライアントとのディスカッションの様子、成果物の品質等）を評価される。

マネジャー以上は、売上が評価の60~70%であり、稼働率が評価の10%を占め、社内イベントや仕組み作り等の社内貢献が評価の20~30%を占めている。更には、会社経営の貢献度合い（若手育成、新規顧客の開拓等）も評価される。

360度評価の制度は、社員から好評ですね。公平、かつ、透明性を持って評価されますので、評価結果に対して文句を言う人はいません。評価される側、評価する側ともに、全員が納得した形で評価をできる制度だと感じております。

現役フューチャーアーキテクト社員B氏

フューチャーアーキテクトの残業代

みなし残業代として50時間分が給与に入っているが、月間の残業時間が50時間を超えれば、その分の残業代が支給される。

みなし残業時間が50時間ですが、実際には、月の残業時間が20~30時間の社員が多いと思います。もっと言うと、定時帰りを実現できている社員もいます。なので、時給換算すると多くもらっている社員が多いので、残業代の制度については、多くの社員が得していますね。

現役フューチャーアーキテクト社員C氏

フューチャーアーキテクトの賞与

フューチャーアーキテクトの賞与は、年1回の評価会で決めるだけでなく、当年度のクライアント、もしくは、会社への貢献度合い次第で臨時で支給される。

まず、一般的な賞与は6月と12月に支給されます。これは評価会で決める評価によって割合が変わり、良い評価を受けただけ多く支給されます。加えて、特にクライアント、もしくは、会社に貢献したと評価された社員には業績賞与という名前の臨時ボーナスが年1~2回支給されます。なので、頑張った社員は最大年4回もボーナスがもらえます。私はまだ、体験していないですが、支給された社員は羨ましい限りです。（笑）

現役フューチャーアーキテクト社員D氏

フューチャーアーキテクトと他社の年収比較

ここではフューチャーアーキテクトと他のIT系コンサルファームの平均年収をご紹介していく。（出所：Open Work）

ここでご紹介する平均年収はあくまでOpen Workにおける回答者平均である点はご留意いただきたい。

前述の平均年収との違いは、前述は全社の平均年収である一方で、上記はあくまでOpen workにおける回答者の平均年収という点である。

#	コンサルファーム名	平均年収
1	クニエ	977万円
2	キャップジェミニ	871万円
3	日本IBM	847万円
4	日立コンサルティング	845万円
5	シグマクシス	678万円
6	シンプレクス	656万円
7	フューチャーアーキテクト	655万円

フューチャーアーキテクトの生活水準

以下ではフューチャーアーキテクトの年収を踏まえたリアルすぎる生活水準を紹介する。

実際のインタビューを踏まえた内容であるため、ぜひ参考にしていただきたい。

コンサルタントの生活水準

フューチャーアーキテクトのコンサルタントの場合、評価にもよるがおおよそ手取りは35万円程度になる。

例えば、一人暮らしの場合の生活水準としては以下のようなイメージである。

項目	収入	支出
手取り	35.0万円
家賃		9.0万円
食費		6.0万円
光熱費		1.5万円
通信費		1.5万円
交際費・趣味娯楽費		6.0万円
医療・保険費		1.0万円
衣服・美容費		1.0万円
交通費		0.5万円
雑費		1.5万円
貯金		7.0万円

手取り35万で一人暮らしであれば都心でも比較的余裕のある生活ができる。一方で、オフィスの近くに住むなど都心部に住もうと思うとなかなか厳しい水準ではある。（オフィス近くに住もうとすると12~15万円程度の家賃となる）

そのため、住まいとしてはオフィスから比較的アクセスが良い、東西線や三田線、千代田線などで15分程度離れたところに住んでいる人が多い。

とは言え、趣味娯楽へある程度自由に使えるお金が多く確保できるため、暮らしに困ることはほとんどないと言える。

また食費に関してもそこまで切り詰める必要はなく、6万円程度使うことができる。手取り35万であれば余程豪遊をしない限り、月に7~10万円程度の貯金もできるため、かなり余裕のある暮らしができる。

マネジャーの生活水準

フューチャーアーキテクトのマネジャーだと、最も低い評価であっても年収1,000万円を受け取ることができるが、月々の手取りベースにすると約60万円程度となる。

マネジャーでも独身の人もいるが、以下では配偶者・子ども（一人）と家族暮らしの場合の生活水準イメージをご紹介する。

項目	収入	支出
手取り	60.0万円
家賃		20.0万円
食費		10.0万円
光熱費		2.5万円
通信費		2.5万円
養育費		2.0万円
交際費・趣味娯楽費		4.0万円
医療・保険費		2.5万円
衣服・美容費		3.0万円
交通費		1.0万円
雑費		2.0万円
貯金		10.5万円

年収1,000万円で家族3人で暮らす場合は、大きな不自由をすることなく暮らすことはできる。

ただ配偶者＋子供となると、住まいに関しては最低でも2~3DLKは確保したいところであり、東京都内の主要区に暮らす場合は家賃18~20万円ほどになる。

また子供の年齢にもよるが、習い事や塾、私立への進学もある程度は無理なく対応できるため、教育面での心配も大きくはない。ただし、年収1,000万円では決して贅沢な暮らしはできないという点を肝に命じて置く必要がある。

年収1,000万円というとどうしても「高年収」という意識を持ってしまう人もいるが、家族3人暮らしの場合は都心に住むことは難しく（築年数やマンショングレードなど何かしらの妥協は必要）、外食などを頻繁に行くことも難しい。

そのため、例えばフューチャーアーキテクトのマネジャーでも、東京の練馬区や江東区、江戸川区に住んだり、あるいは千葉や埼玉で比較的アクセスの良いエリアに住む人が多い。

【現役社員が教える】フューチャーアーキテクトで年収を上げる方法

以下ではフューチャーアーキテクトで年収を上げる方法を「転職時」と「転職後」に分けてご紹介する。

転職時

フューチャーアーキテクトへの転職の場合、「本人の希望年収」、「現職の年収」、「本人の専門性」を総合的に考慮して年収が決まる。

年収を上げる方法としては、「面接でのきちんとした受け答えができる」という前提ではあるが、基本的に他ファーム・企業から高い年収でオファーをもらっていることをチラかせながら提示された年収から＋α乗せて「本人の希望年収」を伝えれば十分に年収を上げることは可能である。

特に、フューチャーアーキテクトでは、IT人材を求めている、かつ、ベンチャー企業なので、会社としても年収オファーの制度が整っていないこともあり、ITの専門家であることをアピールすれば、現職、もしくは、競合他社よりも高い年収のオファーをもらえる可能性が高いので、ぜひ、アピールしていただきたい。

フューチャーアーキテクトはベンチャー企業なので、これから、どんどん成長していく段階です。その中で、「いかに優秀な人材を獲得するか」は、重要な経営方針となっているので、フューチャーアーキテクトが得意とするIT領域のスペシャリストであれば、喉から手が出るほど、採用したいので、そういった経験・スキルがあるなら、ぜひ、アピールしましょう。高い年収をオファーされる確率が上がります。

現役フューチャーアーキテクト社員B氏

転職後

フューチャーアーキテクトへの転職後の年収は評価に大きく依存することになる。

そのため、シニアコンサルタント以下は目の前のプロジェクトで成果を出すこと、マネジャー以上は契約案件を獲得することに加えて、評価者にある上司、同僚、その他のメンバーとの関係構築も非常に重要になる。

実際、現役フューチャーアーキテクト社員に話を伺うと以下にようなTipsがあがっていた。

フューチャーアーキテクトは、360度評価なので、上司だけに良い顔をしていても昇給・昇格はできません。つまり、ゴマすり社員は昇給・昇格できないです。したがって、誰に対しても誠実であり、相手をリスペクトでき、成長意欲があり、それを行動に移せる社員が昇給・昇格にふさわしく、実際にそういった社員の方々が、昇給・昇格できていますね。

現役フューチャーアーキテクト社員C氏

フューチャーアーキテクト現役社員が教える年収の"リアル"

年1回の給与改定、年2回の賞与に加えて、クライアント、もしくは、会社への貢献次第で業績賞与（臨時賞与）を支給するという特徴を持つフューチャーアーキテクトであるが、現役フューチャーアーキテクト社員に現状の年収に対してポジティブ・ネガティブに思うことをお聞きした。

リアルな生の声であるためぜひ参考にしていただきたい。

ポジティブ

成果を出した社員に対して、賞与・年収という形で還元する制度・文化ができているので、社員としては頑張ろうとなりますね。コンサルティングファームにとって重要な資産は、なによりも人材であることを経営陣が理解している証拠だと思います。

現役フューチャーアーキテクト社員D氏

ベンチャー企業だと給料が低いイメージですが、フューチャーアーキテクトでは決してそんなことはありません。むしろ、ベンチャー企業なので、優秀な人材の確保が最優先で、それを体現しているのだと思います。優秀な人材には相応しい年収を提示し、賞与を支給するという、当たり前のことをきちんと実現できていると感じます。

現役フューチャーアーキテクト社員E氏

ネガティブ

大手のコンサルティングファームに比べると、年収が低くなる社員もいるようです。しかし、まだまだベンチャー企業なので、平均的な年収水準もこれから上げていくと思いますね。案件数も拡大しているので、賞与の金額もどんどん上がっていくのかなと期待しています。

現役フューチャーアーキテクト社員B氏

年収に占める賞与の割合が比較的、大きいので、評価ばかりを気にする社員がいるという噂を聞きます。しかし、実際は、真摯にクライアントの課題解決に取り組んだり、会社の為になることを実行する社員が正当な評価を受けていますので、評価を気にせず、目の前の仕事に誠実に取り組めば自ずと良い評価をもらえる会社だと思います。

現役フューチャーアーキテクト社員C氏

コンサルへの転職を成功させるためには

コンサルファームではケース面接を始めとする特殊な選考が行われ、非常に難易度が高いと言われている。

また、コンサル業界自体が外から見えづらい業界であるため、転職前にリアルな実態を把握することも難しい。

そのため、「コンサル転職の成功率を上げる」「コンサル転職を通じて理想のキャリアを実現する」上では、コンサル業界への知見や対策ノウハウを持つエージェントを選ぶことをおすすめしたい。

コンサルキャリアは株式会社Flow Groupが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援と企業の採用支援を行っています。

会社名	株式会社Flow Group
会社HP	https://consul-career.com/corp/
所在地	東京都新宿区市谷田町3丁目8 市ヶ谷科学技術イノベーションセンタービル 2F
法人番号	5011001129632
厚生労働省 有料職業紹介事業認可番号	13ーユー315272
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