東野智晴氏。東京海上日動、ベイカレントコンサルティングを経て、2018年にフリーコンサル向け案件マッチングサービス「Pro Connect」を手掛けるイーストフィールズ株式会社を設立。「Pro Connect」は業界で初めてクライアント・コンサルタント双方にマージンを公開するという独自のポジションを築く。
昨今のフリーコンサル市場の拡大を牽引しているのが、フリーコンサル向け案件マッチングサービスの存在である。今回は数あるマッチングサービスの中でも、業界で初めてマージン(業界最低水準の8%)の公開に踏み切った「Pro Connect」を運営するイーストフィールズ株式会社の代表取締役・東野氏にサービスの特徴・強みについてお聞きした。
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業界最低水準のマージン×明朗会計が強み
ー Pro Connectの強みについて教えて下さい。
Pro Connectの強みは業界最低水準のマージンと、マージンをクライアント企業、フリーコンサルタントの双方に開示している明朗会計になります。
Pro Connectではクライアントとフリーコンサルタントがプラットフォーム上で直接やり取りしマッチングする「プラットフォーム型」と、弊社のエージェントがマッチングを行う「エージェント型」があります。
マージンについては、プラットフォーム型の場合8%、エージェント型の場合15%となっています。
他社でも15%~20%と打ち出している企業もありますが、同じクライアント企業から「Pro Connectのほうが同じ人材をアサインする場合でも安い」(フリーコンサルが受け取る報酬も他社より高い)と言ってもらえています。
ー なぜ業界最低水準のマージンを実現できているのでしょうか。
「オペレーションを効率化していること」と「トラブル発生確率が低いこと」があげられます。
例えば、クライアントのニーズにあった人材を登録者の中から探し出すことにも大きな工数がかかります。
Pro Connectには、社内のシステムに「検索/マッチング機能」があり、適した人材のリストが自動で出てくるようになっており、そのリストを担当者が精査するというやり方を取っているので、効率的に人材を提案することができます。
このようなオペレーションの効率化の積み重ねで業界最低水準のマージンを実現できています。
また、トラブル発生確率が低く、その対応に社内の工数が取られないことも大きな要因だと思います。サービスを開始して2年半経ちますがトラブルは数えられる程度しかありません。
ー トラブル発生確率が低いのはどのような理由があるのでしょうか?
マージンをクライアント企業、フリーコンサルタント双方に開示しているので期待値が合うというのが大きな要因だと思います。
例えば、クライアント企業が「こんなに払っているのにこのアウトプットか」と不満を感じたり、一方でフリーコンサルタントが「この金額なのにこんなに要求されるのか」と不満を感じるとトラブルに発展してしまうことがあります。
これはエージェントがマージンを取り過ぎていたり、マージンが不明瞭なために起きる問題です。しかしPro Connectでは最低水準のマージンで、かつ明朗会計となっているため、クライアント企業とフリーコンサルタントの期待値が合い、トラブルが起きない形となっています。
フリーコンサル業界の"基準"を作る
ー 業界最低水準のマージンにしている背景を教えて下さい。
ベイカレント時代にプロジェクトでフリーランスのコンサルタントの方とご一緒する機会がありました。その方から話を伺うとかなりマージンが抜かれているということが分かりました。
少し業界は異なりますが、転職エージェント業界では紹介手数料が理論年収の35%という暗黙の基準があります。これはリクルートが作った基準だと言われています。
一度できた基準を変えていくのは非常に難しいですが、一方でフリーコンサル業界に目を向けるとまだ明確な基準ができていない状況です。
そうした状況の中で、自分たちが率先して業界最低水準のマージンを打ち出していくことで、Pro Connectの水準を業界の"基準"にしていきたいと考えています。
Pro Connectの業界最低水準のマージンが業界の基準になれば、もっとフリーコンサルの方が活躍できような環境になり、多くの人の働き方を自由にすることができます。
戦略:業務:IT=1:1:1の案件構成
ー どのようなクライアントが多いのでしょうか?
クライアントは65%がコンサルティングファーム、25%が事業会社、15%がその他という構成になっています。コンサルティングファームは100~1000人程度の規模のファームで大手ファームはいません。
また事業会社は外資系保険会社や中堅企業がメインとなっています。これまで紹介ベースで新規営業を行ってこなってこなかったため、狙って現在のポートフォリオになっているというよりも、たまたまそうなっているという状況です。
ー 案件テーマの構成はいかがでしょうか?
戦略:業務:IT=1:1:1というバランスになっています。もともとはマーケティング系の案件が多かったのですが、徐々に業務やIT系の案件も増えてきて現在の構成比になっています。
有名ファームのマネージャー、シニコンランクがメイン
ー Pro Connectを通じてどのような方が活躍されているのでしょうか?
一番のボリュームゾーンは戦略・総合系の有名コンサルティングファーム出身の方が多いです。その他に広告代理店出身などのマーケティングやブランディングのプロフェッショナルの方も多いです。
コンサルの役職レベルで言うと一部パートナークラスもいますが、シニアコンサルからマネージャークラスがメインになります。特に優秀な方々が多いため、Pro Connectのマージンが低いこともありますが、平均人月単価は160~170万円程度とかなり高い水準になっています。
ー 登録者の方のトレンドなどはありますでしょうか?
Pro Connectのサービスを始めた2年半前と比較して、若くて優秀な方が増えてきたなという印象があります。私自身もそうでしたが、起業された方が、事業立ち上げの投資資金を作るためにフリーコンサルとして案件を受注するという形も増えています。
最後に
ー 最後に独立を検討されている方/現役フリーコンサルに一言お願いします。
様々な企業の支援を通じて日本を良くしていきたいと考えている方はぜひPro Connectに登録してみてください。登録自体は無料ですし、マージンには自信があるので登録しない手はないと思います。
>公式HP:https://pro-connect.jp/