INTLOOP株式会社が運営するフリーエンジニア向け案件紹介サービス『Tech Stock』。ITコンサル・DX課題の需要が増す一方の昨今において、業界をリードする人気サービスです。
そんな『Tech Stock』でコーディネーターを務める人材調達本部・大屋 裕司さん、小泉 裕也さんのお二方に当サービスの特徴やコンセプト、コーディネーターが重視しているエンジニアのポイント、長く活躍し続けるフリーエンジニアの特徴をお聞きしました。
Contents
『Tech Stock』が掲げるフリーエンジニア目線のコンセプト。プログラマからITコンサルまで幅広く案件対応
- まずはじめに『Tech Stock』とはどのようなサービスであるかを教えてください
大屋:『Tech Stock』はINTLOOP株式会社が運営するフリーランスエンジニア様向けの案件紹介サービスです。JavaやPHP・Python・Rubyなどのプログラマ向け案件やSE向け案件。
また、サーバーやクラウドなどのインフラ領域やDX全体を推し進めるPMO案件なども取り扱っています。
『Tech Stock』は日本のフリーエンジニアを取り巻く課題に対して、「日本のIT人材の地位向上に最も貢献するサービスを目指す」という明確なコンセプトのもと運営されています。
そのコンセプトをもっとも体現している点が、商流の浅い案件を"中心に"ご紹介するという方針です。
下流工程の案件にはご存じの通り、必然的に中間マージンが発生してしまいます。単価が低く、決められた要件通りにしか動けない案件では、業務のモチベーションは上がらずスキルの幅も広がっていきません。
フリーエンジニア様の将来の可能性を広げていくためにも、『Tech Stock』では商流の浅い案件を"中心に"ご紹介しているのです。
- なぜ、商流の浅い案件紹介ができるのでしょうか?
小泉:もともと弊社はコンサル領域から事業を拡大していったという背景があります。そして、現在でもコンサル領域のご相談で関わらせていただいているクライアント様が多くいらっしゃるため、より上流からの開発案件のご紹介が可能なのです。
『Tech Stock』のサイト上にも記載させていただいておりますが、平均的にはフルコミットで月80〜90万円の報酬単価が目安の報酬ラインとなっています。
- ご登録後はどのような流れで案件とマッチングするのでしょうか?
大屋:『Tech Stock』にご登録いただいた方の中から弊社スタッフによる面談が実施されます。面談でこれまでのご経歴や今後のキャリアプランをヒアリングさせていただき、ご希望・ご経験にフィットした案件をご紹介させていただく流れとなります。
案件の開始後は専任の営業担当がついて、定期的に業務の進捗やお悩みのヒアリングを行い、フリーエンジニア様をサポートさせていただいております。
- 最初の面談でご登録者様のどのような点を意識的にチェックしていますか?
小泉:もちろん、ご登録者様のスキルやご経歴のご確認はさせていただきますが、一番重きを置いているのは「今後どのようなエンジニアのキャリアをご希望であるか」という点です。
『Tech Stock』では、フリーエンジニア様それぞれのキャリアプランを後押しする案件紹介を行いたいと考えています。
実際、弊社では『ハイパフォコンサル』というフリーコンサルやフリーのPMO向けの案件を取り扱う案件紹介サービスも運営しております。
そのため、一般的な開発案件からスタートしPMOとして案件に参画し経験を積み、ITコンサルタントへステップアップされるまでを一気通貫してご支援させていただくことも可能です。
だからこそ、どのようなキャリアビジョンをお持ちなのかというすり合わせは念入りに行うようにしています。
エンジニアに求められる行間を読むコミュニケーション能力。お客様の真意を読み解き、的を外さないレスポンスが大切
- これまで印象に残っているフリーエンジニア様とのエピソードはございますか?
大屋:私がコーディネーターを担当していたころに出会った一人のフリーエンジニア様がいます。
その方はもともとオンプレミスのサーバー構築などのインフラ周りをご担当されてきたエンジニア様だったのですが、ちょうどその方と面談させていただいたころ、クラウド案件が増え始めた時期だったんですね。
今後、インフラ周りを担当していくなかでオンプレミスだけでなく、AWSなどのクラウドのスキルも身につけていきたいのですが...というご相談をいただきました。
相談時点では、クラウドでのサーバー構築は多少触ったことがある程度のご経験だったのですが、なによりもコミュニケーション能力が圧倒的に高い方だったんですね。
メンバーポジションとしてだけでなく、将来はマネージャーとしてのキャリアも展望に入れられていた方で、新しい技術領域への学習意欲も高かったです。だからこそ、経験は少なかったものの、新規のAWSの案件にご参画していただきました。
結果的に長くクライアント様にも支持されることとなり、それから3〜4年は継続して稼働されていたかと思います。
クライアント様とのコミュニケーションのなかでも「●●さんだったらこんな業務やってみたいのではないですか?」と逆にご提案されるような関係値を築いており、クライアント様からの信頼もとても厚かったことを覚えています。
- もう少しお聞きしたいのですが、ここでいう「コミュニケーション能力」とは分解するとどのような要素になるでしょうか?
大屋:「相手の求めていることに対してそれを一度受け止めて、自分なりにかみ砕いて的を外さないレスポンスができること」ですかね。
もちろん定性的な部分で、単純に人当たりが良いとか話しやすいなどありますが、クライアントワークという点では、お客様の要望への咀嚼力は重要だと感じています。
お客様の言葉になっていない意図も汲み取って対応することができる「行間を読める力」までも含めたコミュニケーション能力のことです。
- その「行間を読むコミュニケーション能力」を培うために、どのような意識が必要だと思いますか?
小泉:最近は開発案件も全てチャットというわけではなく、ビデオ通話を接続して会話しながら開発を進めるケースも増えてきました。
この体制ですと、必然的に口頭で会話することになりますので、お客様とのコミュニケーションを意識する、見直す良い機会となるのではと考えています。
その他でいうと、仕事のコミュニケーションにおいて”全ての考えや情報が言語化されるわけではない”ということを認識することですかね。
まずそこから、クライアント様の真意を読み解こうとする意識が芽生えるのかなと思います。
フリーランスの上司は自分自身。キャリアビジョンがないとスキルや経験が一つの線で繋がっていかない
- 長くフリーでご活躍されるエンジニアさんとそうでない方との違いとはなんだと思いますか?
大屋:長くご活躍される方は、ご自身のキャリアプランを明確に一本持たれている方が多い印象です。
キャリアプランが明確なほうが日々の仕事に情熱をもって取り組むことができますし、そういう方は結果的にスキルを身につけていっている感じがしますね。
やはり目指している自分の姿があるからこそ、その過程で生じた向き合わざるを得ない自身の課題にも逃げずにトライし続けることができるかなと思います。
逆に先細っていくフリーエンジニア様の特徴は、その逆です。自身のキャリアビジョンがなく、”とりあえず来た案件をさばいている”ような状態だと、もちろんその場その場で身につく経験はあるのですが、1つの線でキャリアが繋がっていかないのかなと思います。
エンジニアに限らずフリーランスって、その人のキャリアを誰も保証してくれないじゃないですか。自分で考えて自分で切り拓いていくしかない。
そのため、目指す姿から逆引きして「じゃあ、どんな案件にどんな姿勢で取り組まなければならないのか?」と常に考えながら仕事しなければなりません。
その辺の意識の違いで成長できるかできないかが変わってくるのかなと個人的には思います。
- フリーになる前の会社員時代にエンジニアがやっておいたほうがいいと思うことはありますか?
大屋:仕事内容自体は会社員でもフリーランスでも本質的にはあまり変わらないのかなと考えています。特に昨今では、フリーランスや副業人材などをはじめとした外部人材と企業がワンチームでプロジェクトを進めていくケースが多く、その意味では差異はないでしょう。
ただ、フリーランスは常に仕事を獲得し続けていかなければなりません。
ですから、自分の商品力の維持・向上や競争力の見極め、どうすればお客様に選ばれ続けるかという点は、自分自身で考えていかなければならないので慣れるまで苦労はあるかもしれませんね。
あとは、確定申告手続きをはじめとした個人事業のバックオフィス業務。これらは独立しはじめに躓(つまづ)くポイントかなと思いますので、会社員時代にある程度の理解を深めておくことと補助してくれるサービスへの登録などは済ませておいてもいいと思います。
【フリーランス向け 福利厚生サービス『fukurint(フクリント)』のご紹介】
INTLOOP株式会社が提供するフリーランス向け福利厚生サービスが『fukurint(フクリント)』です。 会社員のように福利厚生を受けられないとお悩みのフリーランスに向けて、確定申告などの税務関連のサポートをはじめ、フリーランスを助ける各種サービスを利用することができます。 ▼ サービス例 ・フリーランスの方へ最適な税理士を無料紹介 ・初回無料で税務相談を行うことができる ・もしもの時に安心の所得保障保険(月々500円~) ・家具、家電のサブスクサービスへのご案内 |
フリーエンジニアが案件獲得に困ったら『Tech Stock』。そう誰しもに思われるような存在を目指したい
- 最後に、今後の『Tech Stock』の中長期的なビジョンがありましたら教えてください
小泉:エンジニア領域のサービスサイトとしてベンチマークに掲げている他社サイトと比べると、案件数や案件のバラエティの部分でまだまだ課題があると感じています。
もちろん、弊社のコンセプトとして高単価かつ上流の案件が多いことは確かなのですが、実際には下流の案件ニーズも発生しておりますので、業務に対して適正な価格で案件をご紹介するということは前提のうえで、下流の案件数も増やしていきたいと考えております。
- 小泉さん・大屋さん個人としては、どのようなビジョンを描かれていますか?
小泉:『Tech Stock』、『ハイパフォコンサル』、『ハイパフォPMO』を絡めてお話すると、やはりフリーエンジニア様のキャリアアップのご支援をし続けていきたいということは強く思っています。
エンジニアから将来的にITコンサルタントとしての活躍をご希望されている方に対して、達成に向けて背中を押せる存在でありたいと。そのご支援のクオリティを磨いていきたいですね。
大屋:私は現在社歴が5年目なのですが、もともとは小泉と同じようにエンジニアのコーディネーターとして勤務していました。今はエンジニアのCRM領域のマネージャーを担当しております。そのうえでお話すると、弊社のクライアント様ももちろんお客様ですが、ご登録いただいているフリーエンジニアの皆さんも弊社にとってはお客様です。
CRM領域に携わっている私としては、フリーエンジニア様とも良い関係値を築いていきたいと考えており、「INTLOOP(Tech Stock)に相談してみよう!」と思ってもらえるような存在に組織を成長させていきたいと思います。