昨今のコンサル人気を受けて、「コンサルタントにはどのような資格・スキル・能力が求められるか?」「コンサルタントとしてどのようなスキルや能力が身につくか?」といった質問をよく受ける。
本記事ではコンサルタントに必要な資格・スキル・能力について、入社前と入社後に分けて徹底的に解説していく。
本記事を作成するにあたっては、実際に現役コンサルタント複数人にインタビューを行っているためぜひ参考にして頂きたい。
- コンサルタントに必要な資格やおすすめの資格
- コンサルタントに必要なスキル・能力
コンサルへの転職を目指す上では、おすすめのコンサル転職エージェントの記事を参考にして頂きたい。
Contents
コンサルタントになるために必要な資格
結論から言うと、コンサルタントになるために必要な資格はない。
難易度の高いコンサル業界の門を叩くにあたり、「中小企業診断士や簿記の資格を取っておいた方が良いか?」という質問を良く受ける。
しかし、筆者の知る限り何らかの資格を必要としているコンサルファームは存在しないし、資格があることで選考に有利になるといった話も聞いたことがない。
コンサルタントは"無資格プロフェッショナル"と呼ばれており、コンサルタントになる(=コンサルファームに入社する)上で何かしらの資格を持っている必要はない。
また、マッキンゼーを作った男としても知られるマービンバウワーが確立したファクトベースの手法により、経営アドバイスに資するような経験も必ずしも必要ではなくなった。
だからこそ大学を出たばかりの新入社員でもコンサルタントとして価値を出すことができている。
コンサルファームに入るという視点に立つと、必要なことは資格ではなく徹底した対策である。
コンサルファームはケース面接などの特殊な選考をすることでも知られているが、徹底的な対策なくして受かる可能性は非常に低い。
ぜひコンサル転職に強みを持つエージェントを利用して徹底的に対策を行っていただきたい。
コンサルタントとして活躍するためにおすすめの資格
ここでは、「コンサルタントになるため」ではなく、「コンサルタントとして活躍するため」におすすめの資格についてご紹介する。
1.MBA
MBA(Master of Business Administration)は、日本では経営学修士と呼ばれ、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位である。(そのため厳密には資格ではない)
MBAの目的は、ビジネスプロフェッショナルの育成であると言え、経営全般に関わる知識を体系的・網羅的に習得することができるカリキュラムが構築されていることが多い。
そのため、コンサルティング業務との相性もよく、おすすめの資格と言える。
また、仮に海外のビジネススクールでMBAを取得する場合は、ビジネス英語を学ぶチャンスでもあるため、その後のコンサルキャリアにおける選択肢を増やす上でも、魅力的な機会となる。
2.公認会計士
公認会計士資格は監査業務が行える唯一の国家資格であり、一見するとコンサルティング業務とは遠いように見える。
監査業務が行える=会計・財務に関する深い専門知識を持っているということである。
すべてのプロジェクトではないが、例えば、M&A支援や企業・事業再生系の案件を手掛ける場合、会計・財務知識は必要不可欠であり、公認会計士資格取得を通じて得られた会計・財務に関する深い専門知識は大きな武器となる。
M&Aのプロジェクトにアサインされた際、監査法人出身の元公認会計士の方が無双していました。専門用語が飛び交うプロジェクトなので、専門用語が分かる、勘所がぱっと分かるというのは強いですね。
BIG4コンサルファーム社員
3.TOEIC
コンサルタントになるためにTOEICは必須要件ではない。(中には入社時点でTOEICの点数基準を持っているファームも存在はする)
実際、海外プロジェクトにNGを出しておき、世界各国からメンバーが集まるグローバル研修でも、恥さえ恐れなければ、乗り越えられないことはない。
同僚で英語が苦手の人がいたが、運悪く海外プロジェクトにアサインされても、Google翻訳をフル活用しながら気合いと根性で乗り切っていた
某戦略コンサルファーム社員
ただし、せっかくコンサルファームに入ったのであれば、英語ができないことの機会損失は計り知れない。
英語が全くできずにドメスティック案件のみを経験してきた人でもしっかりとキャリアを築いている人もいるが、どうしても窮屈なキャリアになってしまう。
個社別によって状況は異なるが、そうしたグローバルのオポチュニティを掴み取る上で、TOEICというのは一つの判断材料になる。
TOEICの点数は高ければ高いに越したことはないが、グローバルのオポチュニティを掴み取る上では最低でも800点以上を取っておきたい。
また、コンサルファームでマネージャー以上になるとグローバル研修の機会も増え、また海外オフィスとの連携機会も増えるため、マネージャー以上の職位を目指すのであれば英語ができないと大きなハンディキャップになる。
4.中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家であり、国家資格でもある。
大手コンサルファームのクライアントの多くは大企業であり、直接的に本資格を通じて学んだことが活きる機会は少ないものの、特に大手コンサルファーム後のキャリアとして中小企業の支援という選択肢を持っている方に人気の資格となっている。
仮に中小企業の支援という選択肢がない方でも、資格を通じて経営に関わる知識を幅広く習得できるメリットがある。
働き方改革で労働時間が減った分、自己学習に時間を使って資格を取る人は増えた印象です。特に中小企業診断士の資格は人気だと思います。
大手総合コンサルファーム社員
また、直近では大手コンサルファームであるアクセンチュアが中小企業までクライアント層を広げはじめており、大手コンサルファーム所属者であっても、有用な資格となっていくことも想定される。
これまで大手ファームのクライアントと言えばゴリゴリの大企業だったけど、ここに来てアクセンチュアが中小企業までターゲットを広げはじめた。https://t.co/5uaK3LfMJN
— コンサルマン (@mr_grayhair) March 29, 2023
5.PMP
PMPとは、Project Management Professionalの略で、PMI 本部が認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格である。
PMPはプロジェクトマネジメントに関する資格のデファクト・スタンダードとして広く認知されており、プロジェクトマネジメント・スキルの評価基準として、特にIT領域におけるコンサルタントから認識の資格となっている。
基本的にコンサルファームの仕事はプロジェクトベースで行われる。
多くのコンサルタントはプロジェクトに対する体系化された知識を身に着けずに、プロジェクトワークを行い、走りながら学んでいくことになる。
その中でPMPの資格を通じて体系的な知識を身に着けておくことができれば、周囲と差別化できる可能性がある。
6.SAP認定コンサルタント資格
SAP認定コンサルタント資格は、独SAP社が認定する資格制度である。
SAP関連のプロジェクトを推進していく上では、特有の技術に関する高度な知識が求められるため、資格制度が設けられている。
一言でSAP認定コンサルタント資格と言っても、日本語で受けられる資格だけで50種類を超える。
SAPは需要過多の状態が続いており、SAP認定コンサルタント資格を保有しておくと、アベイラブル(プロジェクトにアサインされない状態)になるリスクを低減させることができる。
また、将来的にコンサルタントとして独立する際も、SAP認定コンサルタント資格を保有しておくと引く手数多の状態を作ることができる。
実際、独立したSAP認定コンサルタントは、現在マッキンゼーやBCGといった戦略コンサルファーム出身者よりも高い報酬を得ている。
7.ITストラテジスト
ITストラテジストは独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が認定する国家資格である。
ITストラテジスト資格取得を通じてIT戦略の策定から、ITを活用した業務改革や事業変革を進める上で必要な知識を習得することができる。
昨今は"DX"がバズワード化するほど、経営とITは切っても切り離せない関係になっている。
そうした前提を踏まえると、将来的にコンサルタントしてキャリアを積んでいく場合や事業会社にてCIO/CTOを目指す場合だけでなく、ビジネスサイドでキャリアを積んでいきたいと考えている人にとっても有用な資格と言える。
コンサルタントに未経験から転職する方法については、こちらの記事で詳しく解説されているので合わせてご確認いただきたい。
参考:コンサルタントに未経験から転職するには?転職成功のポイントを紹介 | みんなの転職「体験談」
その他、ウェブ解析士についてご興味がある方は、以下の記事も参考にしていただきたい。
参考:ウェブ解析士とは?試験の難易度や合格率、受験対策を徹底解説|ウェブ解析士合格レポ
コンサルタントになるために必要なスキル・能力
コンサルタントになるために、スキルと能力の合計10個の要素が必要になる。
具体的に必要となるスキルと能力は以下である。
- 論理的思考力
- コミュニケーション力
- 愛嬌
- 熱意
- チームワーク
- 自信
- 成熟
- リーダーシップ
- やり切り力
- 自走力
1. 論理的思考力
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の1つ目は「論理的思考力」である。
自らの経験に基づいて提言を行うグレイヘア型から、様々な情報に基づき提言を行うファクトベース型に時代が移ってから、論理的思考力というのは必須のスキル・能力になった。
実務経験を乏しいコンサルタントにとって、クライアントに対して価値を提供するために論理的思考力は必須であり、実際の面接でもケース面接を代表とする方法で、候補者の論理的思考力を厳格にスクリーニングしている。
2.コミュニケーション力
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の2つ目は「コミュニケーション力」である。
コンサルタントが解決すべき課題は、クライアントが抱える課題であり、その課題はクライアント自身が一番よく理解している。
そうした状況において、クライアントから然るべき情報を聞き出し、それを正確に理解する必要がある。
さらにはコンサルの仕事は提言に価値があるのではなく、クライアントに行動してもらってはじめて価値が出る。そのため、収集した定量・定性情報から、自身の考えを言語化し、相手に誤解がないように伝える、あるいは心を動かす能力・スキルが求められる。
3.愛嬌
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の3つ目は「愛嬌」である。
コンサルティングワークはチームで行うものであり、メンバーとはプロジェクト期間中はかなり長い時間を過ごすことになる。
もちろん優秀であることは大前提として、どんな人と長い時間を過ごしたいかと聞かれれば、「愛嬌」がある人である。
また、一緒に働きたいという視点だけでなく、コンサルタントとして活躍できるかという視点でも「愛嬌」は非常に重要になる。
コンサルは"知的水商売"と呼ばれることもある仕事で、クライアントにどれだけ信頼されて、実際に提言通り動いてくれるかや、様々な依頼を受けられるかが中長期的に活躍し続けるコンサルタントの条件と言っても過言ではない。
だからこそ、コンサルのビヘイビアー面接では"ドヤり"や寡黙で知的な感じを出しすぎず、要所要所でしっかりと「愛嬌」をアピールしておく必要がある。
ぜひ自分の周囲にいる愛嬌がある人を思い浮かべて、その真似をしてみていただきたい。
4.熱意
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の4つ目は「熱意」である。
好き好んで精神的にも肉体的にもハードはコンサルという職業についている人は、仕事やコンサルワークに対して、かなりの熱量(情熱)を持っている。
だからこそ仕事に対して澄ました雰囲気を醸し出されると、「一緒に働きたくない」と思ってしまう人は多い。(効率重視です、定時内で退社したいです、のようなスタンスは以ての外)
ある程度賢さがあれば、熱量がなくても序盤の面接はパスできる可能性はあるが、面接が進むに連れて、面接官のランクが上がれば上がるほど、求められる熱量レベルも上がっていく。
過去に筆者が面接官を担当して賢いと思って通過させた人が、パートナー面接で落ちたことがあり、その時にパートナーが以下のようなことを話していた。
このファームに入りたいという熱意が感じられなかったんだよね。自分が経営する「自分のファーム」だから、入りたいという熱意があるとやっぱり嬉しいし、逆に熱意がないと賢くても内定は出せないな。
某大手コンサルファームパートナー
5.チームワーク
コンサルティングワークはチームで行うため、チームメンバーとしてどう立ち振舞えるかというのは非常に重要である。
特に最近は似たような能力や思考、言語を持つコンサルタントだけでなく、社内外の様々なバックグラウンドを持つ人材と協業してデリバリーするプロジェクトも増えている。
そのためコンサル面接においては、個人の能力を主張しすぎるのではなく、自分がチームメンバーとしてどういうことをしてきたのか、どういう働きができるのか、という点を読み手・聞き手にしっかりイメージさせる必要がある。
実際に現役コンサルファーム社員の声を聞いても、以下のような声があがっている。
少し前までは完全アウトプット主義で、どれだけ横暴な態度を取ったりチームメンバーに暴言を吐いても、アウトプットの質が高ければ許されてきた。しかしファームとしても中長期的に働ける環境作りに力を入れているのもあり、チームワークを大切にできない人が評価されづらい環境になってきていると感じる。
某大手コンサルファーム現役社員
6.自信
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の6つ目は「自信」である。
そのため、コンサル面接において「愛嬌」や「チームワーク」をアピールする一方で、バランスを取りながら「自信」も感じさせる必要がある。
コンサル面接の場で「自信」を感じさせられない人は、クライアントとのミーティングにおいても「自信」を感じさせることはできない。
コンサルタントの仕事は鋭い提言を行うことでも、綺麗な資料を作ることでもなく、クライアントに行動してもらうことであり、クライアントに行動してもらうためには、コンサルタント自身の「自信」のある立ち振舞いが必須になる。
数あるコンサル本の中でも名著と言える「マッキンゼー 世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密」に本質をつく以下の一文がある。
クライアントが事実によって示された道をたどる勇気を持てるようにするのが仕事であるなら、クライアントが感じそうな動揺と迷いを最小限に抑えるために、あらゆることをする必要がある
マッキンゼー 世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密
「愛嬌」や「チームワーク」を見せつつ、「自信」を覗かせるというのは決して簡単ではないが、コンサル面接中も自分の中で「愛嬌モード」と「自信モード」をうまく切り替えながらアピールしてみていただきたい。
(くれぐれも"ドヤ感"や"偉そう"にならないように気をつけていただきたい)
7. 成熟
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の7つ目は「成熟」である。
そのため、コンサル面接では「愛嬌」と「熱意」を見せつつも、しっかりと「成熟」した印象を与える必要もある。
コンサルタントは一度クライアントの前に立つと、「若手」「入社したて」といったファーム側の事情は関係なく、いちプロフェッショナルとしてのイメージ、立ち振舞いが求められる。
そのため、コンサル面接で「元気ハツラツの若手です!」感が出てしまうと、コンサルタントとして活躍するイメージができなくなってしまいます。
「愛嬌」と「成熟」は共存させるのが難しいが、「愛嬌」:「成熟」は3:7くらいのバランス感で意識してみていただきたい。
8.リーダーシップ
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の8つ目は「リーダーシップ」である。
必ずしもリーダー経験がある必要はないが、コンサル現場では必ず「リーダーシップ」が求められる。
一部のITプロジェクトなどは大規模なものもあるが、プロジェクトの平均人数は3~5人程度である。
そのため、1人1人に掛かる責任は大きく、若手や入社間もない人でも、自分の頭で考え、意志を持って、意見を発信・行動を起こして行く必要がある。
実際、マッキンゼーのビヘイビアー面接では30分ほど掛けてひたすらリーダーシップの質問をされる。
- あなたにとってリーダーシップとはなんですか?
- リーダーシップを発揮した経験を教えてください(1人目の面接官)
- 1人目の面接官で話した内容以外で、リーダーシップを発揮した経験を教えてください(2人目の面接官)
- 1-2人目の面接官で話した内容以外で、リーダーシップを発揮した経験を教えてください(3人目の面接官)
マッキンゼーほど「リーダーシップ」をド・ストレートに面接にて問われるファームは少ないが、他のファームを受ける場合でも「リーダーシップ」があるという印象は与えることは必須になる。
9.やり切り力
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の9つ目は「やり切り力」である。
コンサルファームにはすごい知見やノウハウが蓄積されているとよく誤解されるが、実際のところコンサルタント一人ひとりの「やり切る力」が非常に強いという側面のほうが大きい。
コンサルタントとしてのキャリアをスタートさせると分からないことだらけであり、そこで求められるのは「分かりません」で終わらず、とにかくやり切ることである。
実際、営業職からコンサルタントに転職した人が、「最初のアサインで全く未経験のITプロジェクトに1人でアサインされた」というカオスな事例も決して珍しくなく、コンサル面接においてもしっかりアピールする必要がある。
筆者が強く記憶に残っているパートナーの言葉をご紹介する。
コンサルタントなら「できない理由」を探すな、「できるやり方」を死ぬ気で考えろ
某大手コンサルファームパートナー
10.自走力
コンサルタントになるために必要なスキル・能力の最後は「自走力」である。
コンサルタントとして一度に現場に出れば"新人"ということは通用せず、いちコンサルタントとして価値を出すことが求められる。
そのため、コンサル現場では「何でもかんでも教えてください!」というスタンスではなく、まず自分の頭で考え、調べて、アウトプットを出していく必要がある。
例えば、入社して間もないある日突然「クライアントが〇〇社を買収する場合の論点を整理しておいて。あ、これは参考になるM&Aの契約書ね。」と、知らない人から見れば暗号が並んでいるだけのような資料の束を渡されるといったこともある。
その時、〇〇社やM&Aについて知識がなくても、デスクトップリサーチをしたり、社内の有識者を捕まえたり、参考契約書を血眼でインプットしたり、指示者の手助けなしに、自分で考えてアウトプットを出す必要がある。
こうしたある種の無茶振りでも対応する自走力があるか?という点は忙しいコンサルタントだからこそ特に気になるので、コンサル面接においては、これまでを経験から自分は「指示待ち人間」や「マニュアル人間」ではないという印象作りは重要になる。
コンサルタントに必要な資格・スキル・能力については、こちらの記事でも詳しく解説されているのであわせてご確認いただきたい。
参考:コンサルタントになるための勉強法とは?必要な量から知識まで解説 | オークス
コンサルタントとして活躍するために必要なスキル・能力
次に、コンサルタントとして長期的に活躍するために必要なスキル・能力についてご紹介する。
筆者は新卒でコンサルファームに入社して、様々な長期的に活躍しているコンサルタントを見てきて、思考力や知見などのハードスキル以前に、以下のようなソフトスキルがより重要だと強く感じた。
- 人間的な魅力がある(チャームがある)
- 肉体的にタフである
- 精神的にタフである
- 成長意欲が高い
- 知的好奇心が強い
- クライアントの成長を喜べる
1. 人間的な魅力がある(チャームがある)
意外かもしれないが、コンサルとして長期的に活躍していく上で人間的な魅力というのは向いている人の特徴として欠かせない。
肉体的・精神的にもハードな仕事であるコンサルでは、チームメンバーの存在が非常に大きい。
例えば、チームが疲弊している状況で明るい雰囲気を作ることができる人はチームにとって貴重なメンバーになる。
逆に自分のフラストレーションやストレスを抑えられなかったり、やたらと文句を言う人はチームメンバーから疎まれることになる。
また、社内外から選ばれるコンサルになるためには、各種ハードスキルの高さも重要だが、同様に自分自身を売り込んで気に入ってもらうための「人間的な魅力」も重要である。
上司もクライアントも結局は人間であるからこそ、「人間的な魅力」はコンサルタントに必要な能力と言えるのだ。
2. 肉体的にタフである
コンサル業界でも働き方改革が叫ばれてはいるものの、まだまだ効果は限定的であると言われている。
そのような中では「肉体的にタフである」ことは向いている人の特徴として非常に重要になってくる。
実際、筆者の知人でもコンサルとして各種ハードスキルについて高いレベルを持ちながらも、肉体的な負荷に耐えられず早々にファームを去った人が多数存在する。
そのため「肉体的にタフである」ことは、コンサルタントに必要不可欠な能力である。
3. 精神的にタフである
コンサルワークは「扱うテーマの重要性/難易度が高い」「プロフェッショナルとしての要求が高い」ことから、精神的な負荷が大きい仕事である。
クライアントにとって重要なテーマを取り扱うコンサルの仕事は、その分プレッシャーや緊張感の大きい仕事と言える。
また、コンサルファームでは一人ひとりがプロフェッショナルとしてより高い価値を追求していく必要がある。
そうした環境においては、コンサルタント一人ひとりに対する要求が高く、時には「詰め」という形で表現されることもある。
こうした「詰め」を含めた要求の高さによって精神的な健康を害してしまう人も多いため、「精神的にタフである」ことは重要な能力と言える。
4. 成長意欲が高い
繰り返しになるが、コンサルファームは肉体的にも精神的にもハードな環境である。
そんな環境で働いていると目の前の業務に忙殺され、また肉体的/精神的な疲労から目の前のことをこなすことや、休むことに意識が傾いてしまう。
そうした中でも日々の業務に真摯に向き合い、日常的に自身の課題とその対策を考え実行したり、新たな知識やスキルの習得の時間を設けたりできるような成長意欲が必要になってくる。
別の言い方をすれば、コンサルとして成長し続けるためにはハードな環境にも負けないほどの意欲が必要であり、そうした「成長意欲が高い」ことはコンサルタントに必要な能力であると言える。
5. 知的好奇心が強い
筆者の知人である戦略ファームのパートナーに「なぜコンサルを長く続けられるのか?」と聞いたところ、以下のような回答が返ってきた。
自分がコンサルを長く続けていられるのは、目に見えるスキルや能力が高かったのはではなく、やはり知的好奇心を満たすことができる点に大きな魅力を感じているから
某戦略コンサルファームのパートナー
実際、知的好奇心を満たすことができることをコンサルの魅力としてあげる人は非常に多い。
実際、ジュニア時代は如何に好奇心を持って足で情報を取るかというのが重要になるし、シニア以降は目の前のプロジェクト以外で得た知識というのが大きな価値になることが増える。
そうした中でコンサルとして幅を広げていくためには、楽しみながら知識を吸収していくことが求められ、知的好奇心が強い人こそがコンサルに向いていると言える。
6. クライアントの成長を喜べる
最近では成果報酬型のプロジェクトも増えつつあるものの、それでも圧倒的に非成果報酬型が多い。
非成果報酬型でもより高い価値を提供することでリピートに繋がる可能性はあるものの、最大限の価値というよりも「期待値を超える」価値という視点になりがちである。
これは、コンサルの口癖が「期待値調整」である点からも分かるだろう。
そうした中で自分の成長にしか矢印が向いていないと、どこかで手を抜こうとしてしまう可能性が高い。
しかし、手を抜くという行為の積み重ねがコンサルとしての成長に大きな影響を与えることになる。
そのため「クライアントの成長を喜べる」こと、そしてそのために手を抜かずに最大限の価値を志向できるというのはコンサルタントとして大きな能力であると言える。
コンサルファームではケース面接を始めとする特殊な選考が行われ、非常に難易度が高いと言われている。 また、コンサル業界自体が外から見えづらい業界であるため、転職前にリアルな実態を把握することも難しい。 そのため、「コンサル転職の成功率を上げる」「コンサル転職を通じて理想のキャリアを実現する」上では、コンサル業界への知見や対策ノウハウを持つエージェントを選ぶことをおすすめしたい。コンサルへの転職を成功させるためには
コンサルキャリアは株式会社Flow Groupが運営しています。当社は厚生労働省から有料職業紹介事業の認可を取得し、求職者の転職支援と企業の採用支援を行っています。
会社名 | 株式会社Flow Group |
会社HP | https://consul-career.com/corp/ |
所在地 | 東京都新宿区市谷田町3丁目8 市ヶ谷科学技術イノベーションセンタービル 2F |
法人番号 | 5011001129632 |
厚生労働省 有料職業紹介事業認可番号 | 13ーユー315272 |
適格請求書事業者登録番号 | T5011001129632 |
コンサルタントの資格の種類については、こちらの記事で詳しく解説されているため、あわせてご確認いただきたい。
参考:コンサルタントの資格の種類は?キャリアと年収の詳細も | 資格広場
コンサルではなく、よりマーケターに興味がある方は、こちらの記事もあわせてご確認いただきたい。
参考:マーケティングでおすすめの資格16選|取得のメリット・デメリットも解説 | SEO支援のブランディングワークス