
日本発のグローバルコンサルファームとして新卒・中途から高い人気を誇るアビームコンサルティングの年収事情について、現役・元アビーム社員へのインタビューを踏まえて様々な視点から徹底解説していく。
コンサルへの転職を検討している人は、コンサル転職に特化したエージェントであるアクシスコンサルティングには必ず登録すべきである。
詳細については以下の記事をご覧いただきたい。
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Contents
アビームコンサルティングの役職別・年齢別年収
アビームコンサルティングの役職 | 年次(目安) | 年収(目安) |
ビジネスアナリスト | 1~3年目 | 450~600万円 |
コンサルタント | 3~6年目 | 600~750万円 |
シニアコンサルタント | 5~10年目 | 700~1000万円 |
マネージャー | 8年目~ | 1000~1400万円 |
シニアマネージャー | 12年目~ | 1200~1900万円 |
ディレクター | 実力による | 1800~2500万円 |
プリンシパル | 実力による | 2500万円~ |
上記がアビームコンサルティングの役職別の目安年収である。
ビジネスアナリストが450~600万円、コンサルタントが600~750万円、シニアコンサルタントが700~1000万円と、マネージャー昇進まではアクセンチュアやデロイト、PwCなどのグローバル総合ファームと同様の年収水準となっている。
マネージャーの年収レンジが1000~1400万円であるため、アビームコンサルティングでは早い人では30歳前、平均的には30代前半で年収1000万円に届くことになる。
一方、マネージャー以降になると伸びが鈍化して前述のグローなるファームと少し差が開いていく構造となっている。
シニアマネージャーで1200~1900万円、ディレクターで1800~2500万円、プリンシパルで2500万円~と全体的に2割程度低いイメージである。
実際、元アビームの筆者の知人を見ていてもマネージャー以降のタイミングで、年収UPを目的にアビームコンサルティングからグローバル総合ファームに転職する人は多い。
とは言え、これはあくまでコンサル業界内で比較した時の話であり、他業界(一部除く)と比較するとかなり高い水準となっている。
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アビームコンサルティングの年収制度
アビームコンサルティングの年収は、「月給制+年間2回の賞与(6月・12月)」となっている。
アビームは賞与の金額が大きく、その分月給ベースで見ると月々の収入は少ないという特徴がある。
そのため、年棒制のファームから転職する場合は月々のキャッシュフローに注意が必要である。
また、アビームの年収の特徴としては「実力主義」という点である。
日系企業であるが年功序列で年収が決まるようなことはなく、基本的に実力(=役職)に応じて年収が決まる。
アビームならではの制度としては、転職の場合1年目に入社準備金として30~80万円程度の支給がある。
そのため、1年目で高い評価を得て年収を上げないと、2年目以降で前年の年収を下回ることも珍しくない。
アビームコンサルティングの残業代
アビームコンサルティングでは基本給以外に毎月40時間の見込み残業代が支給されている。
マネージャー以下の役職であれば超過分は別途支給されるが、マネージャーより上のクラスになると残業代は支給されない。
ただ、マネージャー以下の別途支払われる残業代に関して、アサインされるプロジェクトにより全額残業代がつけられることがあれば、そうでない場合もある。
現役社員曰く「残業代はマネージャーのさじ加減で明確なラインが定められていない」とのことである
アビームコンサルティングの賞与
アビームコンサルティングの賞与は、基準賞与と評価賞与の2種類が存在する。
マネージャー未満は評価賞与に加え、役職に応じた基準賞与がある一方で、マネージャー以降は完全なる成果主義になるためボーナスは評価賞与のみとなる。
評価賞与では「低」「中」「高」の3段階のランクに分けられており個人による賞与額の差が大きい。
現役社員曰く「役職が高く、かつ評価が高い人であれば最大で500万円を超える賞与を手にしている社員もいる」とのことであり、マネージャークラスでシニアマネージャーの年収を上回ることもあるという。
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アビームの評価制度
アビームコンサルティングの評価は基本的に成果主義である。具体的には「低」「中」「高」の3ランクに分かれており、その評価次第で賞与が大きく左右される。
また、この評価による賞与額の幅が大きく、役職により低評価と高評価の違いで賞与に以下のような差が生じる。
- コンサルタント:最大50万円差
- シニアコンサルタント:最大100万円差
- マネージャー:最大200万円差
- シニアマネージャー:最大500万円差
アビームコンサルティングは基本的に成果主義の評価制度ではあるものの、それら以外の社内での活動実績もキャリアアップに密接に関連している。
例えば、採用活動や社内でのマネジメントなど、直接利益に関わりが無い活動の実績にもポイントが割り振られており、1年間を通してそのポイントが0点であると次の役職に上がることができないという。
アビームコンサルティングの年収が高い理由
アビームコンサルティングの年収が高い理由としては、大きく2つが挙げられる。
1つ目がアビームコンサルティングの出自である。
アビームコンサルティングは期限を辿ると、デロイトトーマツコンサルティングに行き着く。
実は1997年に世界的な会計事務所であるデロイトトウシュの日本におけるコンサルティング部門として誕生しているのだ。
その時はなんと「デロイトトーマツコンサルティング」という会社名で事業を展開していたことがある。
しかし、2003年にデロイトトーマツグループから脱退することとなり、アビームコンサルティングという社名となった。(一説によると権力的な争いがあったとのこと)
こうした背景があり、出自がデロイトにあることから他の日系コンサルファームと比較して高い年収になっていると考えられる。
(デロイトトーマツコンサルティングの年収は他のグローバル総合ファームと比較しても高い)
2つ目の理由は好業績であることである。特にアビームコンサルティングが強みを持つSAPコンサルの領域は典型的な需要過多の状況であり、「クライアントからのオファーを断っている状況」(現役社員)とのことである。
好業績の分、社員に還元して高い年収を実現していると考えられる。
アビームコンサルティングの生活水準
ビジネスアナリストの生活水準
ビジネスアクセンチュアのアナリストの場合、職位内のランクや評価にもよるがおおよそ手取りは35万円程度になる。
大卒や第二新卒でこの水準を貰えるが一人暮らしの場合の生活水準としては以下のようなイメージである。
項目 | 収入 | 支出 |
手取り | 35.0万円 | |
家賃 | 9.0万円 | |
食費 | 6.0万円 | |
光熱費 | 1.5万円 | |
通信費 | 1.5万円 | |
交際費・趣味娯楽費 | 6.0万円 | |
医療・保険費 | 1.0万円 | |
衣服・美容費 | 1.0万円 | |
交通費 | 0.5万円 | |
雑費 | 1.5万円 | |
貯金 | 7.0万円 |
手取り35万で一人暮らしであれば都心でも比較的余裕のある生活ができる。
一方で、オフィスの近くに住むなど都心部に住もうと思うとなかなか厳しい水準ではある。(オフィス近くに住もうとすると12~15万円程度の家賃となる)
とは言え、趣味娯楽へある程度自由に使えるお金が多く確保できるため、暮らしに困ることはほとんどないと言える。また食費に関してもそこまで切り詰める必要はなく、6万円程度使うことができる。
手取り35万であれば余程豪遊をしない限り、月に7~10万円程度の貯金もできるため、かなり余裕のある暮らしができる。
マネージャーの生活水準
アビームコンサルティングでマネージャーに昇進すると年収1000万円に到達するが、月々の手取りベースにすると約60万円程度となる。
マネージャーでも独身の人もいるが、以下では配偶者・子ども(一人)と家族暮らしの場合の生活水準イメージをご紹介する。
項目 | 収入 | 支出 |
手取り | 60.0万円 | |
家賃 | 20.0万円 | |
食費 | 10.0万円 | |
光熱費 | 2.5万円 | |
通信費 | 2.5万円 | |
養育費 | 2.0万円 | |
交際費・趣味娯楽費 | 4.0万円 | |
医療・保険費 | 2.5万円 | |
衣服・美容費 | 3.0万円 | |
交通費 | 1.0万円 | |
雑費 | 2.0万円 | |
貯金 | 10.5万円 |
年収1000万円で家族3人で暮らす場合は、大きな不自由をすることなく暮らすことはできる。
ただ配偶者+子供となると、住まいに関しては最低でも2~3DLKは確保したいところであり、東京都内の主要区に暮らす場合は家賃18~20万円ほどになる。
また子供の年齢にもよるが、習い事や塾、私立への進学もある程度は無理なく対応できるため、教育面での心配も大きくはない。
ただし、年収1000万円では決して贅沢な暮らしはできないという点を肝に命じて置く必要がある。
年収1000万円というとどうしても「高年収」という意識を持ってしまう人もいるが、家族3人暮らしの場合は都心に住むことは難しく(築年数やマンショングレードなど何かしらの妥協は必要)、外食などを頻繁に行くことも難しい。
そのため、例えばアビームコンサルティングのマネージャーでも、東京の練馬区や江東区、江戸川区、23区外に住んだり、あるいは千葉や埼玉で比較的アクセスの良いエリアに住む人も多いようだ。
アビームコンサルティングの初任給
アビームコンサルティングの初任給(月収)は34万円となっている。
多くの日系大手企業の平均初任給(月収)が20万円程度であることと比較するとかなり高いことが分かる。
その金額は他の総合コンサルファームと比較しても遜色がない水準と言える。(以下はアビームコンサルティングの競合との初任給(月収)比較である)
前述の通りマネージャー以降になるとPwCやアクセンチュア、デロイトと差が出てきてしまうが、それまで(30代前半ごろ)であれば見劣りしない水準で年収が推移し、実際に30歳前半で年収1000万円に到達するため、高年収企業であると言える。
アビームコンサルティングの福利厚生
アビームコンサルティングはNECの子会社ということもあり、コンサル業界の中でも突出して福利厚生の水準が高い。
具体的には以下のような福利厚生がある。
- 退職金制度
- 健康保険組合カフェテリアプラン
- ワークライフバランス支援制度
- 出産祝い金
- 資格取得支援制度
アビームコンサルティングは長期的に働ける制度が充実しており、特に健康や育児など社員の仕事以外の面においてのサポートが手厚い。
子育て支援に関しては、マタニティ休暇や出産休暇など出産する女性社員へのサポートはもちろん、育児休暇など育児を行う男性社員へのサポートも用意されている。
また、出産祝い金に関しては第3子以降は一人につき100万円支給されるなど、支給額も高額である。
さらにアビームコンサルティングの福利厚生の最大の特徴でもあるが、資格取得制度では必要な受験費用などの負担があり、SAPなど数百万単位の研修を無料で受けることも出来る。
現役社員からもかなり好評で、「人材にしっかりと投資を行ってくれる」と会社に対して信頼を寄せる声が挙がっている。
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アビームコンサルティングの年収に関する口コミ
現役・元アビームコンサルティング社員から年収に対する生々しい声を集めた。
コンサルキャリア独自調査の内容であるのでぜひ参考にして頂きたい。
▼アビームコンサルティングの年収におけるポジティブな口コミ
アビームコンサルティングは基本的な年収の高さに加え、透明性の高い年収制度に関して満足している声が多い。
また、資格取得支援など金銭的な援助も多いため、年収以上に恩恵を感じることができるという。
直近では給与改正後マネージャー部の年収が上がったとから、昇進するモチベーションの向上に繋がっているといった声が目立った。
▼アビームコンサルティングの年収におけるネガティブな口コミ
一方で、アビームコンサルティングでは給与制度の改定後「マネージャー未満の社員の年収が上がりづらくなった」(現役社員)とのことで、一定の不満の声が集まっている。
また、実力主義の評価制度だがマネージャーの主観が交じる余地が多分にあり、不平等な評価を受けているという声もある。
▼おすすめの転職エージェント
アビームコンサルティングへの転職でおすすめのエージェント
コンサル業界は特殊な選考を行うことで有名であり、徹底的な対策が肝になる。
そのため、コンサル業界に精通しており、転職支援実績が豊富なエージェントを選ぶ必要がある。
具体的には、コンサル転職に特化したエージェントであるアクシスコンサルティングには必ず登録すべきである。
おすすめ度:★★★★★
アクシスコンサルティングはコンサル特化エージェントであるがゆえに転職情報が豊富であり、かつ支援が非常に手厚い。
ここまでの支援実績がありながらコンサル転職に特化しているエージェントというのはアクシスコンサルティング以外存在しない。
コンサル転職を成功したい人には、アクシスコンサルティングを本当におすすめできる。
とにかく支援が手厚かったです。ケース面接もかなりの回数お願いしましたが、嫌な顔一つせずに対応してくださりました。
また書類面でも細かい点まで確認してもらえてアクシスさんに「受からせてもらった」という感覚です。
業界情報が豊富で「このファームのケース面接ではこうした方がよい」など、個別具体なアドバイスを頂けました。
他に大手エージェントにも登録していましたが、アクシスさんは「ここまで違うのか」というレベルの情報の質と量でした。
コンサル転職に本気であれば間違いなく上記の記事が役に立つと確信している。
様々なエージェント紹介記事があるが、明らかにおすすめできない大手エージェントを取り上げていたり、「おすすめ」と言いながら明らかに実体験があるはずもない10社も紹介していたりと悲惨な状況である。
上記の記事はコンサル転職に本気のあなたの役に立つために、コンサルキャリア運営メンバーや多くの知人の実体験を凝縮した本当におすすめできるエージェントをご紹介している。
またコンサル転職を本気で目指すのであれば、以下のnoteをおすすめしたい。
「コンサルファームでの面接官経験」などをフル活用して、コンサルファームの面接官の思考をリアルに言語化しながら受かるためのポイントをかなり踏み込んで解説したnoteである。
ぜひあなたの転職活動が成功することを祈っている。