新卒・中途問わず人気が高いコンサルティングファームだが外から見るとまだまだ謎が多い業界である。
本記事では現役コンサルの筆者が「コンサルティングファームとは」という基礎的な情報から、歴史。仕事内容、種類までを徹底解説していく。
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Contents
コンサルティングファームの歴史
コンサルティングファームは起源は1800年代後半まで遡る。
当時マサチューセッツ工科大学の博士であったアーサー・D・リトルが民間受託研究機関をキャンパス内に設立したものが起源であると言われている。
その後アーサー・D・リトルは、マネジメントコンサルティング領域に進出し、世界最古のコンサルティングファームとして新たなスタートを切った。
その後マッキンゼーやBCGが生まれ、マッキンゼーやBCGの出身者によってA.T.カーニーやベインなどの現在の有力ファームが立ち上げられている。
現在の有力コンサルティングファームはそれぞれ別の起源で立ち上げれたというよりも、起源を辿ると幾つかのファームに収斂される傾向がある。
- トム・カーニー(ATK創業者):マッキンゼー出身
- ブルース・ヘンダーソン(BCG創業者):アーサー・D・リトル出身
- ビル・ベイン(ベイン創業者):BCG出身
- ローランド・ベルガー(RB創業者):BCG出身
- 堀紘一(DI創業者):BCG出身
- 冨山和彦(IGPI創業者):BCG出身
その後、世界的な監査法人(デロイト、PwC、KPMG、EYに加え、アクセンチュアも該当)がコンサルティング領域へ進出したことで、コンサルティングファーム間の競争は激化している。
▼コンサルティングファームの豆知識
■コンサルファーム豆知識
— コンサルマン (@mr_grayhair) June 12, 2019
・PwC(当時はPW)がコンサル進出に際してマッキンゼーがコンサル
・ATカーニーは一度ITサービス大手のEDSに買収されるがその後MBOにより独立
・現PwCは旧KMPGが母体
・現日本IBMは旧PwCが母体
・初代デロイトトーマツは現アビーム
※上記Tweetにて記載されている「KMPG」は「KPMG」に誤字になります。
ベインはBCG出身者によって設立されたことは有名だけど、その背景が面白い。 pic.twitter.com/xNo849LD28
— コンサルマン (@mr_grayhair) July 14, 2021
ちなみに特に総合コンサルティングファームの歴史は非常に複雑で、各コンサルティングファームが絡み合った形で再編を行っている。別記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にして頂きたい。
コンサルティングファームとは
コンサルティングファームについて解説している協会の説明を引用してご紹介する。
米国の経営コンサルタント協会では、コンサルティングファームおよび経営コンサルタントについて以下のように定義している。
専門の訓練を受け、経験を積んだコンサルタントが行うプロフェッショナルサービスであり、経営者が会社の様々な組織の経営上、業務上の諸問題を認識、解決するのを助け、実績ン的な解説作を提示し、必要に応じてその解決を実施するのを助けること
また、英国の経営コンサルタント協会では以下のように定義している。
経営コンサルティングとは、独立して資格を有する人が企業の方針・組織・手続き・方法などに関する問題を調査し、適切な解決策の助言ならびに、その改善実行の支援を行うサービスこと
なぜコンサルティング"ファーム"なのか?
ここで疑問として挙がるのは、なぜコンサルティング"カンパニー"ではなくコンサルティング"ファーム"という呼ぶのかという点である。これは「マッキンゼーを作った男」と呼ばれるマービン・バウワーの影響が大きいと言われている。
もともとマッキンゼーはジェームズ・O・マッキンゼーによって設立されたコンサルティングファームである。しかし、マッキンゼーは肺炎により急死してしまい、その後を引き継いだのが当時34歳であったマービン・バウワーのであった。
マービン・バウワーはコンサルティングの仕事をプロフェッショナルの仕事と定義し、コンサルタントにも徹底的にプロフェッショナルな振る舞いというのを求めた。仕事のやり方だけでなく、服装や言葉遣い、報告書やレターヘッドに至るまで徹底的にこだわった。
今でこそ珍しくはないが、マービン・バウワーはグローバル展開する中でどの国においても共通したプロフェッショナルサービスを提供するという「One Firm Policy」を掲げ、これがコンサルティング"ファーム"と呼ばれる所以になったと言う。(コンサルティングファームとは、「プロフェッショナル集団である」という強い意志表示でもある)
実際に現在コンサルティングファームでは、例えば資料のオブジェクトの0.1mm単位のズレも許されないし、オブジェクトのカラールールやフォントなども徹底的に統一されている。
▼マービン・バウワーに関する名言
たしか書籍「マッキンゼー」に書かれている好きな一文。
— コンサルマン (@mr_grayhair) April 30, 2021
これがコンサルが資料の細部や服装にこだわる理由
『クライアントが事実によって示された道をたどる勇気を持てるようにするのが仕事であるなら、クライアントが感じそうな動揺と迷いを最小限に抑えるために、あらゆることをする必要がある』
コンサルティングファームの仕事
コンサルティングファームの仕事を一言で表すと「経営課題の解決支援」であるが、コンサルティングファームの歴史を紐解くと、仕事内容も変化していることが分かる。初期は「知識格差」を武器に仕事をし、次に「情報格差」を武器に、そして次は「並走力」を武器に仕事をしている。
まず「知識格差」を武器にしていた時代というのは、コンサルティングファームは様々な調査・分析を行いながらフレームワークを創り出し、それを活用するこが大きな仕事であった。
BCGのPPMマトリックスや経験曲線をはじめ、今でも語り継がれるフレームワークの多くがこの時に生み出されている。
次に各コンサルティングファームがグローバル展開する中で様々な情報が蓄積され、その情報を武器にクライアントへ価値を提供していた。例えば「米国の先進事例」や「現地の情報」というのが大きな武器になった。
そして現在迎えているのが「並走力」を武器にした仕事の時代である。フレームワークも一般化し、情報格差が生まれにくくなっている一方で、経営環境は複雑化しており、共に走りながら経営課題を解決するニーズが拡大している。
そのため、各コンサルティングファームはクライアントニーズを満たすべくサービスラインを大きく広げている状況である。
コンサルティングファームの種類
ここまでコンサルティングファームと一括にして説明してきたが、コンサルティングファームとは一言で言っても様々な種類が存在する。
- 戦略コンサルティングファーム
- 総合コンサルティングファーム
- ITコンサルティングファーム
- 組織・人事コンサルティングファーム
- 事業再生コンサルティングファーム
- 中小企業向けコンサルティングファーム
戦略コンサルティングファーム
戦略コンサルティングファームとは、戦略案件を主戦場とすることで成長してきたコンサルティングファームであり、マッキンゼーやBCG、ベインなどがこのカテゴリに分類される。
総合コンサルティングファーム
総合コンサルティングファームとはは戦略、M&A、マーケティング、人事/組織、ITなど幅広いサービスラインを総合的に提供できるコンサルティングファームであり、アクセンチュアやデロイト、PwCなどがこのカテゴリに分類される。
総合コンサルティングファームは以下のようなマトリックス(業界✕機能軸)の組織体制を取っていることが多い。
ITコンサルティングファーム
ITコンサルティングファームとは、ITを活用して企業の経営課題の解決(IT戦略やパッケージ導入支援など)を行うコンサルティングファームであり、アビームやIBMなどがこのカテゴリに分類される。
組織・人事コンサルティングファーム
人事コンサルティングファームとは、人事組織の再編や採用計画の立案、人材育成・研修支援などを行うコンサルティングファームであり、タワーズワトソンやマーサーなどがこのカテゴリに分類される。
事業再生コンサルティングファーム
事業再生コンサルティングファームとは、クライアント企業の財務状況によってメインとなる仕事内容は変わってくるが、大きくは「コスト削減」という守りと、「事業戦略の策定・実行」という攻めの両面を担うコンサルティングファームである。アリックスパートナーズや経営共創基盤などがこのカテゴリに分類される。
中小企業向けコンサルティングファーム
中小企業向けコンサルティングファームとは、中小企業をクライアントとして現場に深く入り込んだコンサルティングを行う特徴を持つファームであり、リブコンサルティングや船井総研などがこのカテゴリに分類される。
経営課題を解決するために、集客支援などの実行面でのサポートに強みを持つ企業が多いカテゴリである。
コンサルティングファームに入るには
前述の通りコンサルティングファームとはプロフェッショナル集団であり、「人」が商品のビジネスを行っている。
そのため、採用においてもかなりの高いハードルを設定しており、「ケース面接」といった特殊な面接を行うファームも多い。
※ケース面接とは、例えば「マクドナルドの売上を上げるには?」といった題を面接官と候補者がディスカッションしながら解くことで、論理的思考力やコミュニケーション力を測る面接である。
こうした「ケース面接」は徹底的な対策をしないで臨むとまず間違いなく爆死すると言っても過言ではない。本屋さんに行けば多数の対策本が並んでいるので、ぜひ手にとって対策することをおすすめしたい。
その上、コンサル転職に支援実績が豊富なエージェントを利用して対策を行ってもらうことをおすすめしたい。「ケース面接」は筆記試験ではなくあくまで"面接"であるため、模擬面接を繰り返し行うことは必須である。
コンサル転職に支援実績が豊富なエージェントであれば、徹底的に模擬面接を行ってくれるため、質の高い対策を行うことができる。
コンサルティングファームへの転職でおすすめのエージェント
コンサル業界は特殊な選考を行うことで有名であり、徹底的な対策が肝になる。そのため、コンサル業界に精通しており、転職支援実績が豊富なエージェントを選ぶ必要がある。
具体的には、コンサル転職に特化したエージェントであるアクシスコンサルティングには必ず登録すべきである。
おすすめ度:★★★★★
アクシスコンサルティングはコンサル特化エージェントであるがゆえに転職情報が豊富であり、かつ支援が非常に手厚い。ここまでの支援実績がありながらコンサル転職に特化しているエージェントというのはアクシスコンサルティング以外存在しない。コンサル転職を成功したい人には、アクシスコンサルティングを本当におすすめできる。
とにかく支援が手厚かったです。ケース面接もかなりの回数お願いしましたが、嫌な顔一つせずに対応してくださりました。
また書類面でも細かい点まで確認してもらえてアクシスさんに「受からせてもらった」という感覚です。
業界情報が豊富で「このファームのケース面接ではこうした方がよい」など、個別具体なアドバイスを頂けました。
他に大手エージェントにも登録していましたが、アクシスさんは「ここまで違うのか」というレベルの情報の質と量でした。
コンサル転職に本気であれば間違いなく上記の記事が役に立つと確信している。様々なエージェント紹介記事があるが、明らかにおすすめできない大手エージェントを取り上げていたり、「おすすめ」と言いながら明らかに実体験があるはずもない10社も紹介していたりと悲惨な状況である。
上記の記事はコンサル転職に本気のあなたの役に立つために、コンサルキャリアや多くの知人の実体験を凝縮した本当におすすめできるエージェントをご紹介している。ぜひあなたの転職活動が成功することを祈っている。
税理士がコンサルティングファームへ転職するメリットについては、こちらの記事で詳しく解説されているためあわせてご確認いただきたい。
参考:税理士がコンサルティングファームへ転職するメリット - 士業JOB